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連載コラム「かがくのおと」第55回「論文・詩歌・随筆」

  • 理科
  • エッセイ
公開日:2013年08月21日
連載コラム「かがくのおと」第55回「論文・詩歌・随筆」

この夏休み,研究室の学生たちと毎朝集まって,明治と日本人をテーマに30分ほど共読している。今流行の「朝活」のようなものだ。岡倉天心の『茶の本』を一人一段落ずつ順番に音読していき,お盆休みまでに読み終えた。茶の湯の世界は,人生のごく些少な出来事に偉大さを考えさせ,完全そのものよりも完全を求める過程に重きをおく。「故意に何かを未完のままにしておいて,想像力の働きにゆだねて完全なものにしようとする」という。実にすばらしい。説明を尽くさないからこそ,伝わるものがある。これぞ日本である。

筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎

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