三角関数の加法定理は数学Ⅱで扱う。2点間の距離,円の方程式,一般角など加法定理の証明に必要なことを扱った後であり,数学Ⅰでは扱わない。数学Ⅰで扱う「三角比」は「三角関数」の特別な場合,つまり扱う角が0°以上180°以下である。加法定理での角は一般角であるから,座標を使い,2点間の距離や余弦定理を使って証明する。三角比の一般化が三角関数であるから,三角比の範囲内で加法定理を証明し,その一般化として三角関数の加法定理を扱うことも可能であろう。
本稿では,数学Ⅰで加法定理を扱ったらどのような証明ができるかについて考察する。
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山口県立高森高等学校教諭 西元教善
A4判たて,4ページ
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