本書は,学習指導要領等の改善の方向性として重視されている「カリキュラム・マネジメントと学校経営」に視点を当てている。序章において,「カリキュラム・マネジメント」の背景,「カリキュラム・マネジメント」の三つの側面,「カリキュラム・マネジメント」を進める上で大切なポイントを提示するとともに,具体的な教育実践事例として,以下の内容を掲載した。①ESD(持続可能な開発のための教育)を軸とした教育課程編成の実践,②インクルーシブ教育を基盤とした教育課程編成の実践,③情報(ICT)教育を軸とした教育課程編成の実践,④算数を中心に論理的思考力を育てる教育課程編成の実践,⑤相撲や伝統行事など,日本の伝統文化を軸とした教育課程編成の実践,⑥コミュニティ・スクールを実施することで地域の力を学校経営に活かす教育課程編成の実践。各学校においては,「カリキュラム・マネジメント」が目指すところを十分に理解した上で,その積極的な取組に期待したい。(東研研究報告 No.294)
東京教育研究所