「任意の正数εに対して正数δを十分小さくとれば……」というεδ論法(「十分小さく」を「適当に」と表現してあることもあるし,∀ε>0 ∃δ>0……と表現されていることもある)に初めて出くわしたときの衝撃を忘れられない方も多いであろう。実は私もその一人である。高校では極限については「限りなく式」であるからこのような表現は出てこないはずであるが,実は同様の表現が微分の応用の近似式で出ている。それは「十分0に近いときは……」という表現である。
生徒はこの表現についてどう思っているのであろうか。本稿では,教科書で扱ってある例を通じて,十分0に近いとは0.01程度のことなのかについて考察する。
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山口県立高森高等学校教諭 西元教善
A4判たて,4ページ
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