教材の特長的な取り扱い

統計〜児童が解決したくなる題材で,PPDACサイクルを意識した展開に

新学習指導要領では,「Dデータの活用」領域が新設され,6年間を通して統計的に問題解決する力を
高めていくことになります。

児童が興味をもって解決したくなる題材
選定しました。
  • 目的が明確だから解決したくなる目的に応じてデータを集め,グラフや表に表し,判断します。目的を明確にすることで,統計的な問題解決のよさを実感します。
  • クラスのみんなともっと仲良くなりたいな。
  • みんなの昼休みの過ごし方を調べて…。
  • ドッジボールをしている人が多いから…。
  • グラフや表に表すと…。
  • →

▼2年上「グラフと ひょう」p.8

2年上「グラフと ひょう」p.8

▼2年上「グラフと ひょう」p.10

2年上「グラフと ひょう」p.10
5,6年では,単元の学習の後に,
統計的な問題解決の方法(PPDACサイクル)を
振り返る
ページを新設しました。
  • PPDACサイクルも無理なく理解できる具体的な文脈で,自分たちが学習してきた統計的な問題解決の方法(PPDACサイクル)を実感的に理解します。
  • データのちらばりを表して…。
  • 長縄大会で,6年1組が優勝できそうか予想したいな。
  • どんなデータを集めればいいかな。
  • ↓

▼6年「データの調べ方」p.176

6年「データの調べ方」p.176
  • 最頻値で判断すると…。
  • ↓

▼6年「データの調べ方」p.180~181

6年「データの調べ方」p.180~181
  • 優勝クラスを予想した後に,賞をつくるという新たな問題を設定し,PPDACサイクルの2巡目にも取り組みます。
  • →

▼6年「データの調べ方」p.188

▼6年「データの調べ方」p.189

6年「データの調べ方」p.188~189
  • 自分たちで設定した日常における問題を,PPDACサイクルで
解決することを促します。
記号

▼6年「データの調べ方」p.193

6年「データの調べ方」p.193

倍と割合〜下学年から,割合に関する学習をていねいに積み上げる

新学習指導要領では,4年に「簡単な場合についての割合」が新しく位置付けられ,下学年からの学習の
積み上げがいっそう大切になります。

3年以降は,
倍に関する内容を単元化して,三用法をセットで扱うようにしました。
常に三用法を相互に関連付けてとらえることで,倍についての理解を深めます。
  • 三用法を関連付けるつまずきの多い第三用法の学習では,
数直線を見てかけ算の式(第二用法)で表すことで理解しやすくなります。

▼3年下「倍の計算」p.73

3年下「倍の計算」p.73
4年の「簡単な場合についての割合」では,
連続量で均質性を仮定しやすい包帯の伸び方を比較する問題を採用しました。
  • 「割合」は連続量で導入基準量に任意性があり,量の均質性が仮定しやすい題材を選定しました。

▼4年上「倍の見方」p.118-119

4年上「倍の見方」p.118-119
「1とみると〇にあたる」という倍の意味は
高学年になっても理解が難しいです。
「1とみると〇にあたる」という倍の意味は,
ことばだけでなく,
数直線を活用した理解を重視しました。
  • ていねいな図で意味をとらえる倍の意味はこの後の学習でも生かしていきます。

▼4年上「倍の見方」p.114-115

4年上「倍の見方」p.114-115
  • 基準量に着目して考える同じ二量の比較でも,基準量が変わると倍を表す数が変わる,ということを,数直線をもとにていねいに考察します。

▼5年上「小数の倍」p.65

5年上「小数の倍」p.65

5年では,学力調査で正答率の低かった割合の問題も,教材化して取り扱っています。
別紙パンフレット「つまずきへの取り組み」(p.5)もご覧ください。

分数〜分数の学習を通して,割合の素地をつくる

新学習指導要領では,2年の分数「1/2 , 1/4 など簡単な分数について」が「1/2 , 1/3 など簡単な分数に
ついて」に変更されました。1/2 になったことにより,割合との関連をいっそう意識した指導が重要になります。

2年「分数」で,
倍の学習と分数を関連付ける
ページを新設しました。
  • 分数と倍を関連付け,割合の素地をつくる
実際にテープを用いて,「一方から見るともう一方は2倍」「もう一方から見ると一方は 」という見方に触れます。
  • 前時までの等分操作と同様に,連続量(テープ)
で展開していきます。

▼2年下「分数」p.88-89

2年下「分数」p.88-89
3年では,等分除の場面と分数を関連付けるページを新設しました。
  • 分数とわり算を関連付け,
割合の素地をつくるテープを等分する問題を通して,「80÷4=20」と「80の は20」,「20の4倍は80」を相互に関連付けてとらえていきます。
  • 割合と同様に,基準量に着目して考える
「もとの大きさが違うと,その の大きさも違う」ことを扱い,基準量への意識を高めます。
3年上「大きい数のわり算,分数とわり算」p.116-117

▲3年上「大きい数のわり算,分数とわり算」p.116-117

3年以降の学習でも,分数と割合を関連付けて取り扱いました。

▼4年上「倍の見方」p.115

4年上「倍の見方」p.115

▼5年下「割合」p.67

5年下「割合」p.67