福島千恵子 広島県東広島市立 小学校部門 子どもの主体的な問題解決を生む理科授業の創造(1704KB) ●この論文は第4学年理科「ものの温度と体積」、第5学年理科「ふりこ」の単元と、総合的な学習、学校行事等の取組みを研究の視点にそってまとめたものです。導入や発問等がよく工夫されており、着実に研究実践していることが分かります。また地域の組織や大学との連携も図り、内容も充実した優れた論文です。なお、河内小学校は第26回東書教育賞で「和文化教育で一人一人に確かな力をつける学校文化の創造」で優秀賞を受賞されております。 最優秀賞受賞に当たって |
鈴木康代 千葉県南房総市立丸山中学校 中学校部門 問題意識と探究心を高める理科地域教材の開発と学習活動の工夫(1946KB) ●この論文は中学校理科第1学年「大地の成り立ちと変化」の単元で、地域の自然を教材とし、博物館と連携して行った授業実践をまとめたものです。「問題意識と探究心を高める」ため、「地域には火山は存在しないのに、火成岩があるのはなぜだろう」という疑問が自ずと生じ、課題として設定されるようにしています。地域の教材と人材を活用して授業を展開し、生徒の問題意識と探究心を高めることができた優れた論文です。鈴木先生の学校の小松 最優秀賞受賞に当たって |
中尾真也 奈良県御所市立葛小学校
子どもの「わかった!」を引き出す算数科の授業、初めの第一歩
(1,561KB)
●この論文は、教員2年目の筆者が、子どもから「今の授業の意味がわからなかった」とつぶやかれ、「子どもがわかる授業を目指す変容の実践を試みたものです。小数の割り算の授業を例に、先ずは「ていねいな教科書解釈に基づいた“教科書通りの授業”こそがわかる授業の第一歩であると述べています。初めて子どもたちから「先生、よくわかった!」と言われた筆者の喜びに教育者としての本質を見いだせる優れた論文です。
吉村恵美 愛知県名古屋市立東白壁小学校
「違っていて 当然だよね 先生」
~積極的に異文化に関わろうとする、児童の育成を目指して~3,099KB)
●この論文は、学級の韓国人とフィリッピン人の二人の児童の気持ちを大切にしながら、異文化を受容、理解し、体験させた優れた実践論文です。学級の子どもたちには、意識の高揚と人間的成長が感じられます。現代は情報化社会、異文化の人々と交流して生きる社会に、こうした実践を試みた教師の人権意識、教育観、世界観を背景とした指導力に敬意を表したいと思います。すべての小学校のクラスに同じような複数の異国の友だちがいるとは限りません。しかし外国人の児童生徒が増える傾向にあることは確かです。近い将来、他校でも共有できる優れた論文です。
大谷俊彦 高知県本山町立嶺北中学校
「学び」のある書写授業の創造~清書完結型授業からの脱却~(3,643KB)
●本論文は、書写教育への関心が薄らいできて、小学校教育においても書写の授業が十分になされていないのではないか、また、文字の書き方の原理・原則の理解や他への文字への応用にまで及んでいないのではないかという現状を踏まえ、その課題解決を図るために取り組んだ実践事例です。研究の視点とねらいが明確で分かりやすく、書写教育の現状を的確に捉え解決の方向を実践的に示している優れた論文です。
桑原
思考力を育む社会科学習の創造~社会参画の視点を取り入れた地域学習を通して~(1,843KB)
●新学習指導要領では、社会科において言語活動を基盤として、思考力・判断力・表現力を確実に育むことが重視されています。本論文は、生徒たちの育った清州市が「水と歴史に織りなされたまち」というキャッチフレーズで表されるのは何故だろうか」という切り口を手がかりに、調べたことを根拠に事象の特色や課題を考察し、自分の考えを持つことができる生徒を目指しています。「社会参画」を意識した教材だからこそ、生徒は知識理解から思考力への大切さや難しさを感じることができ、多くの学校でも取り入れられる内容で共感の持てる優れた論文です。
武井
生き生きと英語を学び、表現できる生徒の育成(1,848KB)
●本論文は、中学2年生における言語活動の充実を目ざす英語教育の優れた実践論文です。岡崎の観光名所を文章とスピーキングで表現する、という活動を目ざして、しっかりとした仮説を立て、抽出生徒を通してその仮説を検証しており、全体の論文構成もよくできています。教科書の単元や表現活動を通して学ぶ語彙や文構造を正確に捉え、技能を活用し、その習得を図るという考え方に強く賛同できる優れた論文です。
池野進一郎 広島県呉市立吉浦小学校
食物を大切にし、感謝の心をもって食事ができる子どもの育成
植木数弥 山口県宇部市立藤山小学校
面白さ楽しさを実感できる「歴史の授業」を創る
渡部 敬 宮城県立西多賀支援学校
自閉的傾向を有する生徒への十進法の指導
~自閉的傾向を有する生徒に対する数の認知様式を応用した指導~
水野美鈴 杏林大学総合政策学部
生徒に発見の喜びを持たせるカード掲示の授業(1,443KB)
●この論文は、指導領域を特定し、それに対する意欲的、創造的に取り組んだ実践研究論文です。豊かな経験に基づく実践事例には説得力があり、読み手に感銘を与えます。実践内容が具体的で現場の教師の参考になります。どの学校でも取り入れ、応用できる実践事例です。知識として教える領域分野を扱う際の生きた教材となる優れた論文です。なお筆者は過去に2回最優秀賞を受賞されております。
鈴木 泉 岩手県盛岡市立下橋中学校
英語の4技能を伸ばす実践?Writing指導を中心として?
中西一雄 滋賀県守山市立守山北中学校
互いに学び、高め合う理科授業の実践?ICT活用を通して?
東書ホールにて
赤堀 侃司
白?大学教授
秋田喜代美
東京大学大学院教授
杉山 吉茂
東京学芸大学名誉教授
武内 清
敬愛大学教授・上智大学名誉教授
壷内 明
聖徳大学教授・元全日本中学校長会会長
寺﨑 昌男
立教学院本部調査役・東京大学名誉教授
鳥飼 玖美子
立教大学大学院特任教授
東原 義訓
信州大学教授
三上 裕三
元全国連合小学校長会会長
●東書教育賞は教育現場を支援します 東京書籍代表取締役社長 川畑慈範(1,441KB)
●第27回「東書教育賞」の審査を終えて・ICTに関わる論文の総評・審査委員の講評・所感(1591KB)
●あとがき(公益財団法人中央教育研究所所長)(1.092B)
東書教育賞は1984年,東京書籍の創立75周年を記念して設けられました。教科書の発行という公的な事業を行っている会社の社会還元という見地から,ここまで東京書籍を育てていただいた教育界への感謝の気持ちを込めて設置されたものです。
教育現場の地道な実践活動に光を当て,優れた指導法を広める橋渡しをお手伝いしようというものです。