第14回

みんなが輝く学級をつくろう!②

小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。2015年3月,小学校教師を退職。教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し,その支部は全国55か所に広がりうねりとなっている。

 学級内における豊かな人間関係の形成は、教科領域の授業や学校生活全体を貫く柱だと考えています。しかし、全国の先生方と話をしていると、「学級経営と教科指導は別のことである」と認識されている方が意外と多いことに驚かされます。「ほめ言葉のシャワーや価値語の指導が大切だとは分かるのですが、教科書も教えないといけないので…」といった声も時々聞こえてくるのです。

 学級づくりと授業づくりを二項対立で捉えることは間違いです。よく練られた授業計画があっても、そもそも学級の人間関係が成立していないと、対話・話し合いは成立しません。温かな学級の人間関係があって初めて、安心感のある豊かな対話・話し合いが生まれるのです。

 ほめ言葉のシャワーが行われている学級では、みんなで学び合う学習が成立しています。価値ある言葉が子どもたちに植林されている教室では、子どもたちの主体的な学びが展開されています。学級の人間関係が土台となり、その上で学級づくりと授業づくりは支え合いながら同時進行で進んでいくものなのです。

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