みんなが輝く学級をつくろう!③
小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。2015年3月,小学校教師を退職。教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し,その支部は全国55か所に広がりうねりとなっている。
先生方は、研究授業等に参加する時に、
①教師の教授行為と、②子どもたちの学びの実際のどちらに目がいくでしょうか。私は、②を観察しています。授業は、子どもたちの学びが成立しているかどうかが大切だと考えるからです。しかし、授業後の協議会や指導講話では、①の方に注目する先生が多いようです。
もちろんどちらも必要なのですが、これからの授業では、子どもたちがどう学んでいるかを、より大切にするべきだと考えています。学びの主体は子どもたちだからです。アクティブ・ラーニングの時代では、①の「教育学」から②の「学習学」へと、授業観を変えていく必要があると考えています。
初任者や経験年数の浅い若手の先生方は、目の前のことに追われてしまうことが多いと思います。どうしても「教える」ことに気持ちがいってしまい、気が付くと教師の説明中心の正解を教える授業になり、気になる子への注意が増えるという方もいるのではないでしょうか。
しかし、教育は、「教化」だけではありません。苦しい時も、「この子たちは、この学級は、必ず成長する」と強く思い、信じ続けてください。「育てる」という視点を大事にしてください。子どもたちは、先生を含む学級みんなと学び合いたいと思っています。先生の、子どもの成長を信じる気持ちは必ず伝わります。教育は、「感化」でもあるのです。
「知恵がないものが知恵を絞っても知恵は出てこない。だから、人に会い、本を読め。」この言葉は、私が若い時にお師匠さんから言われた言葉です。子どもの成長を願う大人同士、一緒に頑張っていきましょう。
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