第19回
全員で深め合う授業をつくろう!①
小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。2015年3月,小学校教師を退職。教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し,その支部は全国55か所に広がりうねりとなっている。
対話・話し合いのスタートは、「意見を出し合って交流する」ということです。それを積み重ねていくことで、その先にある、「話し合いをつなげる」「技能を高める」「新たな考えを生み出す」といった、つながり深まる話し合いに子どもたちの意識を持っていきます。つまり、活動のある無しが重要である「交流」から、内容の深まりも重視する「共有」に変えていくのです。
よい関係性のある教室の話し合いには、たとえ反論し合う厳しい内容だとしても、笑顔あふれる温かく肯定的な雰囲気があります。お互いに、よいものをつくり出そうという雰囲気があるのです。対話・話し合いを深みに向かわせるために、その土台となる子ども同士の関係性を深めるためのグランドルールを子どもたちと一緒につくり、そして土台の上に成り立つコミュニケーション力を高めるポイントを、教師が価値付け広げていくことが大切なのです。このような指導の繰り返しによって、全員で深め合う授業が成立する学級へと成長していくのです。
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