第8回

関わりの質を深めれば「気になる子」は変わる!②

小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。2015年3月,小学校教師を退職。教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し,その支部は全国55か所に広がりうねりとなっている。

 「成長したいという思いは人間の本能であり,誰もが持っている」と断言された先生がいました。私もそう思います。どの学級にも「気になる子」はいます。その子も,当然のことですが,成長したいと思っているということを信じ切ることが,日々の指導の全ての土台だと考えます。

 このような考えに立つと,「気になる子」も本当はみんなと学びたいと思っているということが分かってきます。実際に「気になる子」をよく見ていると,得意教科で友だちと作業に集中していたり,できなかったことが友だちに教えてもらって理解できると笑顔になったり…このような姿は必ずあります。

 授業を中心とした友だちとの関わりの中で,みんなと学び合うことができるようになると,「気になる子」も落ち着いてきます。「気になる子」も含めたいろんな子どもがいるのが教室です。そこでのつながりが教室の中に生まれてくると,一人ひとりの違いが生かされてくるので,学びが豊かになるのです。もっと言うと,「気になる子」がいるから,教室の学びはダイナミックなものになるのです。

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