第7回
関わりの質を深めれば「気になる子」は変わる!①
小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。2015年3月,小学校教師を退職。教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し,その支部は全国55か所に広がりうねりとなっている。
「気になる子がいて学級がまとまりません。どうしたらいいのでしょうか?」「数名が指導に従わず,だんだん学級全体が乱れてきて困っています」といった声を,講演先でもよく聞きます。
具体的な状況は個々違うと思いますが,私はいつも次のように答えています。「『気になる子』だけを変えようとしても,その子も学級も変わりません。『気になる子』を変えようと思ったら,周りの子どもたちを変えるのです。周りが変わると『気になる子』も変わります」。
「集団が変わると『気になる子』も変わる」,これは原則です。学級は,「2・6・2」でスタートするとよく言われます。がんばる子が〈2〉割,普通の子が〈6〉割,気になる子が〈2〉割ということです。一学期は,普通の子の〈6〉を上の〈2〉に引き上げることが大切です。「8・2」にするのです。
二学期は,気になる〈2〉割の子どもを引き上げることに力点を置きます。その時のポイントは,周りの子どもにどのように関わらせるかということです。
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