第6回

教師のパフォーマンス力を磨こう!③

小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。2015年3月,小学校教師を退職。教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し,その支部は全国55か所に広がりうねりとなっている。

 言葉で伝えることばかりを重視する先生の授業は,子どもたちにとって楽しい授業でしょうか。私は,教育方法や教育技術という教師として身につけなければならないスキルの前段に,教師の持つ雰囲気や仕草,動作,構えなどがあると考えています。それらが,教育方法や教育技術の土台になっていると考えているのです。

 教師のつくり出すユーモアのある楽しい雰囲気が,子どもの気持ちを引き付け,笑顔あふれる授業になっていくのです。子どもたち全員が集中して学び合う雰囲気がつくられることで,教室全体に一体感が出来上がるのです。

 「子どもはどんな授業に引きつけられるのだろう。」「今日の授業は,子どもたちがいきいきと学ぶ,心の熱くなる授業だったろうか。」子どもの視点で自分の授業をふり返ることが,大切なのではないかと考えます。

 子どもの心に響く授業,それを探究する教師の心が,子どもとの関係をつくっていく根本のカギなのだと思います。

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