著作関係者一覧
代表
- 北 俊夫
- 前国士舘大学教授
- 志村 喬
- 上越教育大学大学院教授
顧問
- 松田 博康
- 元玉川大学客員教授
編集委員
- 石丸 哲史
- 福岡教育大学教授
- 大矢 幸久
- 学習院初等科教諭
- 栗原 由紀子
- 東京都小平市立小平第六小学校教諭
- 谷 謙二
- 埼玉大学准教授
- 前島 勝憲
- 株式会社平凡社地図出版
- 𠮷水 裕也
- 兵庫教育大学大学院教授
編集協力
- 阿部 亮吾
- 愛知教育大学准教授
- 江澤 曜子
- 東京都大田区立徳持小学校教諭
- 小甲 圭悟
- 東京都世田谷区立等々力小学校教諭
- 佐藤 克士
- 武蔵野大学講師
- 沼田 一臣
- 東京都町田市立南成瀬小学校教諭
- 横山 満之
- 元福井県福井市社南小学校校長
- 和知 奈穂子
- 東京都中野区立新井小学校教諭
編集代表のことば
地図が好きな子供を育てたい
北 俊夫
前国士舘大学教授
地図帳(教科用図書『地図』)は2020年度から第3学年に進級した子どもたちから給付されることになりました。第6学年までの4年間継続して使用されます。地図帳の給付が1年早まったことには,子どもたちにできるだけ早い時期から地図や地図帳に慣れ親しませ,学習や生活場面で有効に活用できる子どもたちを育てたいという願いと狙いがあります。2020年度には第3学年と第4学年の子どもたちに同時給付されます。
これからの社会科授業では,第3学年から地図帳を活用して,地名の位置やそれらの位置関係,距離や方角などを確認したり,地形や土地利用の状況,分布の傾向性などを把握したりするなど地理的な見方・考え方を働かせながら,地図に対する基礎的な知識・技能や空間認識を身に付け,地図や地図帳を効果的に活用する能力や態度を育てることが求められます。身に付けた資質・能力はその後の社会科はもとより,国語科や理科,音楽科,外国語(英語科),道徳科などの教科,外国語活動,総合的な学習の時間などあらゆる教育活動の場で生かされます。各教科等の指導で地図帳を効果的に活用することにより,授業の質的充実を図り,学習効果を一層高めることができるようになります。
私たちは,生活の中で目的に応じて様々な形態の地図を活用しています。地図や地図帳は学びを深める教材であるだけでなく,生活を豊かに送るために必要な「必需品」だと言えます。
志村 喬
上越教育大学
大学院教授
進級時の子どもたちにとって,真新しい教科書を手に取ることは新しい学びに向けた大切な機会です。期待と不安を抱いて表紙を眺めページをめくっていきます。とりわけ,地図帳は,3年生になってはじまる社会科のもう一つの教科書,それもこれまでになかった種類の教科書ですから,子どもたちの期待と不安は大きいものがあります。
今回の編集では,第3学年からの地図帳の給付・活用という新しい時代を迎え,子どもたちが3年生からの4年間,発達段階と学習内容に即して主体的な学びが生成され続けることを目指しました。そのために大切にしたのが,知的な想像力に働きかける地図帳づくりです。3年生では,表紙をめくった時に「世界や日本には何があるのかな?」「それはどこにあるのかな?」「どんな場所なのかな?」といった想像力に根ざした問いが自ずと生まれ,地図利用の基礎が確実に身に付くようにしました。6年生では,日本と世界に関する歴史地図を拡充し,歴史的想像力をもとに思考を促すようにしました。その他,各学年の社会科はもちろん,外国語(英語)はじめ様々な教科・領域の学習活動に対応させた内容構成と表現方法の工夫を重ねました。
その結果,基礎的な知識・技能や思考力をたのしく身に付ける学習─豊かな学びの旅─へ誘う地図帳になったと自負しています。この『新しい地図帳』を手に取った子どもたちの学びの旅が,豊かで実りあるものになることを願っています。
伝統ある地図発行会社
東京書籍は,昭和30(1955)年から地図帳を発行している伝統ある地図発行会社です
昭和30年発行の
『新しい社会科地図』
東京書籍では,検定教科書発足時(昭和26年)の小学校社会科教科書発行に続いて,昭和30年度に小学校地図帳を創刊しており,今回が20回目の改訂となります。
この間,昭和58年に高等学校地図帳,平成2年に中学校地図帳を発刊し,以来,小学校から高校まで一貫して地図帳を学校現場に供給し続けています。