第10回

いま一度「自分」を見つめ直す①

小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。2015年3月,小学校教師を退職。教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し,その支部は全国55か所に広がりうねりとなっている。

 一学期は教師と子どもとの関係を築き,二学期は気になる子を核として学級の横の温かいつながりをつくってきました。言葉を大切にしながら,温かい人間関係を教室の中に築いてきたのです。成長している学級は,プラスの考え方や行動を促す価値ある言葉も,子どもたちの中にあふれていることでしょう。

 三学期は,友だちとの関わりの中で,自分や学級がどのように成長してきたのかを,学級目標と照らし合わせながら,成長ノートを活用するなどして考えさせたいものです。

 自分らしさの発揮を認められて,安心してつながっている学級では,子ども同士がお互いの個性を分かった上で,授業で対話や話し合いが繰り広げられます。一人ひとりの考え方や表現方法の特徴も理解し合えているからです。ですから,三学期の話し合いは,それまでと質が違い,より白熱したものに進化し続けます。信頼し合える仲間になっているからこそ,全員で成長し合う話し合いが教室の中で展開されるのです。

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