2024年3月29日 上げ馬神事、運営責任を明記=多度大社が三重県教委に改善案 三重県教育委員会は28日、馬が急な坂を駆け上がる「上げ馬神事」について、神事を行う多度大社(桑名市)と氏子組織から25日に改善案の提出を受けたと発表した。大社と氏子組織が共同で「多度大社御厨総代会」を結成し、運営責任を負うことを初めて明記。頂上付近の土壁の撤去や坂の傾斜を緩やかにするほか、動物愛護の徹底に向けた講習会の実施などが記されているという。 上げ馬神事では、馬を鼓舞するために騎手がむちでたたくなどの行為が行われている。2023年5月に馬1頭が頂上付近で転倒により骨折し、回復が見込めず殺処分となったことから、「動物虐待」との批判が相次いでいた。 事態を重く見た県教委が同年8月、多度大社に改善勧告を実施。動物愛護の順守や神事の安全確保、運営主体の明確化を求めた。大社は今年2月、運営方法の改善案を発表したが、主体や責任については言及していなかった。 県教委は今後も運営方法を巡る協議や検討を継続するとしている。