昨年末に中教審の次期学習指導要領の改善等について答申がありました。今後,新しく学習指導要領(案)の詳細が公表され,パブリックコメントを経て3月には告示の見通しです。
今回の改訂は指導内容や指導時間数の変更のみならず,指導方法や学校の教育課程の編成に踏み込んだ箇所があり,その意味では学校モデルのつくり直しの改訂であるとも言われます。
もともと教育課程の基準である学習指導要領は,学校教育の意義や役割を社会と広く共有し,学校経営の改善に必要な視点を提供するなどの機能を果たすものです。したがって,学校の教育課程の中に,何を重点にしてどのように組み込み,どのように指導の成果を上げるかなどという観点で,常にその内容を意図的に教育の実践につないでいかなければなりません。この意味で,カリキュラム・マネジメントを通した学校像の確立が期待されます。
とはいえ,英語指導,特別の教科「道徳」,部活動の負担軽減,生徒指導の充実,高校での歴史総合の新設等々,とかく変更や新設があるときには,大きな戸惑いが生じるものです。それに,多忙な教職員に更なる負担がかかることも大いに気になります。
やがて,次期学習指導要領の完全実施に向けた円滑な着地のための移行措置の内容が告示されます。まずは,今回の答申の内容を理解したうえで,少しずつ移行の準備に入りたいものです。
2月11日から3月31日までの全国研究会情報
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新教育課程に基づく授業の構想 ─資質・能力の育成を目指して─
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2017年03月04日(土) 東京 教育シンポジウムin東京 2017(第21回)<プログラムB>
特別支援教育とカリキュラム・マネジメント―学びを深める教育活動の展開―
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2017年03月25日(土) 東京 第65回 生活科教育研究会春の定例研究会
「響き合う生活科授業の創造」