第1回 東書フォトコンテスト結果発表

東書フォトコンテスト賞

東書フォトコンテスト賞写真

 この場所は,稲刈りが終わったあとの水田です。もともと凍み豆腐づくりは,稲作農家の閑散期の副業として行われていたようです。ですが,今では福島市の代表的な特産物のひとつとなっています。だんだん春めいてくる3月下旬ごろには屋外で干しても凍結しなくなるので,凍み豆腐シーズンは終わりになるようです。

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社会科部門賞

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春先になると太陽光がたくさん降り注ぐ海の浅瀬に海藻が大きく育ち始める。海藻の群落は藻場と呼ばれ,魚介類が産卵のために集まってくる。稚魚にとってはそこが隠れ家であり餌場にもなる。さまざまな海の生物が生息している藻場は,まさに命の源であり,そして海のゆりかごとなっている。
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自然科学部門賞

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液体に液体を一滴垂らすと,液体が跳ね返ってくる。
 1枚目は牛乳に牛乳を落下させた。形がおもしろい。下から棒のように伸びていき,ちぎれ,球状になって上に跳んでいく。
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社会部門 奨励賞

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社会部門 奨励賞 全体の講評

(今回社会は1点の受賞だったので,この作品についての講評となります)
 5枚組写真で無形文化財の神事を連写したもの。
特に鬼や天狗が次々に煮えたぎる湯を左右にはねかけ一年の邪気を払う様を活写していて,みごとなできばえである。
ひと言注文をつけるとすると,作品名は副題でよかったのではないか。主題には私案ではあるが「素手で熱湯をはねかける神事」など写真を描写するものでもよい。

自然科学部門 奨励賞

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自然科学部門 奨励賞 全体の講評

鳥の生態についての写真2点―生活の一場面を捉え,動きが見えた。
地学では土星の環の傾きの変化の,4年間にわたる成果がよかった。今後の変化が楽しみである。
クロカワゲラ―雪の中の虫の生態が環境とともにきれいに写されていた。
イヌタヌキモの捕虫嚢の3枚―組み写真として生きている植物が見えた。
このように,生物でも天体でも,「動き」をとらえることは非常に重要で大切なことであると思う。

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児童・生徒 最優秀賞

児童・生徒 最優秀賞写真

 ススキのような大きなイネ科の草の葉が,折り畳まれているようになっているのを見つけることがあります。これは,カバキコマチグモという,噛まれると日本で一番痛いクモの巣です。この巣をそっと開けてみたら,メスと一緒に卵塊がありました。ここから生まれた子グモは,最初に母親の体を食べてから,外に出ていくそうです。

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児童・生徒 優秀賞

児童・生徒 優秀賞写真

 全長15cmほどで,一見スズメと同じ大きさに見えるが,実際には体重はその2/3。 首から腹にかけてネクタイのような黒い模様が特徴的です。巣立ち後の最初の換羽で現れます。

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児童・生徒 優秀賞写真
  • 海とトビ
  • 東京都北区立明桜中学校 谷 康平

 この写真は,江の島の高台にある店のテラスで撮影しました。 海の上を飛んでいる鳥を撮影。 この鳥は,トビという名前で鷹の一種です。タカ科の中では,比較的大型で体長60cm〜65cmぐらいでカラスより一回り大きいくらいです。

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児童・生徒 優秀賞写真

 ヒヨドリが桜の花にくちばしを差し込み,みつをなめています。

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児童・生徒 奨励賞

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  • 東京都北区立明桜中学校 若山 佳織
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  • タンポポ
  • 東京都北区立明桜中学校 末次 拓也
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  • 強気な魚
  • 東京都北区立明桜中学校 海老澤 寛也
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総評

積極的に新しい挑戦を!

今回は新しくなったフォトコンテストでの初の審査会でした。
社会科部門
は全体的に質が向上しています。
 しかし,残念ながら,質はよいけれども,工夫がいまひとつという写真も見受けられました。
 歴史民俗,特に「歴史」の分野については過去の写真を提出するということは充分に考えられますが,それ以外(の分野)については,積極的に撮影し新たな挑戦をしてほしいと思います。あらかじめ「この行事の,こういう部分に焦点をあてて撮影したいから,この準備をして,この場所を確保しよう・・・」などという計画を立てることがとても大切です。


 また,撮影中も,レンズ選びや光の加減には充分注意を払うようにしましょう。
  今回も,アングルや目的はよいが,使用したレンズによって(特殊なレンズを使用したため)写り方が変わってしまい,目的とするものが充分に伝わらない写真があり,残念でした。
 そのような中で,今回の「東書フォトコンテスト賞」の作品は,中心となる「凍み豆腐」だけではなく,そこで働く人や周囲の環境(田んぼなど)もバランスよく入っていることにより,社会科の資料としてとてもよい写真になりました。

「フォトコンテスト」という要素以外に,「授業で」「教育的に」使用できるという部分を考慮に入れて撮影に臨んでいただけたらと思います。

自然科学部門では,今回,草花の写真があまりありませんでした。 草花は昆虫や動物に比べ,「動き」が少なく,取り組むのには難しい一面もありますが,今後,積極的に取り組んでいただけることを期待します。

 

 撮った写真を使って,学びを深める

今回は「児童・生徒」の応募部門も設けました。
 子どもならではのおもしろい写真もたくさん見受けられましたが,作品に対する「説明」を充実してもらいたいと思います。 写真を撮らせることによって,興味関心を持たせるという教育的意義だけではなく,撮った写真について意欲的に調査に取り組んでいるかどうかも重要です。
  例えば,児童・生徒の作品を,先生が代表となって応募するのであれば,調べさせる際に適切な場面で適切なヒントを与えて,児童生徒の学びを深めることもできるのではないでしょうか。
 「撮った」→「(即)応募する」というのではなく,「撮った」→「調べた」→「応募する」という過程を大切にしていただけたらと思います。

次回も,新たな作品に出会えることを楽しみにしています。

審査員紹介

益田 宗
益田 宗(ますだ・たかし)
1932年東京都生まれ。東京大学名誉教授。元東京大学史料編纂所所長。国立歴史民俗博物館名誉教授。日本文化史専攻。「大日本古記録」等の編纂に携わる。また,東京書籍の小学校社会科,高校日本史教科書の編集委員を長年務めたほか,「小学校社会科学習事典」(文英堂)等も編集。
谷川 彰英
谷川 彰英(たにかわ・あきひで)
1945年長野県生まれ。筑波大学理事(附属学校教育局教育長),大学院教授。教育学専攻。東京書籍の小学校生活科,社会科教科書の編集委員。「社会科理論の批判と創造」(明治図書),「柳田國男 教育論の発生と継承」(三一書房),「地名の魅力」(白水社),「京都 地名の由来を歩く」「東京・江戸 地名の由来を歩く」(ともにKKベストセラーズ)「大阪『駅名』の謎」(祥伝社黄金文庫)等著書多数。
加藤 勝彦
加藤 勝彦(かとう・かつひこ)
1946年埼玉県生まれ。写真家。日本広告写真家協会会員。東京書籍の生活科,社会科等の教科書の写真撮影を多数担当。日本広告写真家協会会員賞,インターナショナルフォトエキジビションミラノ,同バルセロナ入選等受賞。写真集「Cruising in the Breeze」はBritish motor industry Heritage Trustに永久保存。
田中 肇
田中 肇
長年にわたってアマチュア研究者として,花と昆虫との関係を探る花生態学に取り組んできた。その研究業績が評価され,1999年10月に第1回日本花粉学会学術賞を,2004年4月には第34回吉川英治文化賞を受賞。『昆虫の集まる花ハンドブック(文一総合出版)』『花の顔』(山と渓谷社),『花と昆虫がつくる自然』(保育社)など,著書多数。
邑田 仁
邑田 仁
東京大学大学院理学系研究科教授,同附属植物園(通称:小石川植物園)園長。植物分類学を専門とし,主にアジア地域の植物多様性や維管束植物の構造について研究している。アジアの熱帯・亜熱帯地域や小笠原諸島など各地で現地調査を行い,標本や生植物を収集して,遺伝子解析と形態比較による植物の系統分類を行う。また,植物園を活用し,植物の多様性の保全を進めている。
高家 博成
高家 博成
元多摩動物公園昆虫飼育係長,東洋大学非常勤講師。農学博士。昆虫形態学の研究に携わり,多摩動物公園昆虫館の飼育員として教育活動にも精力的に取り組んできた。『ふしぎ・びっくり!?こども図鑑 むし』(学習研究社)や『写真で見る世界のクワガタ&カブトムシ大図鑑』(PHP研究所)『ころちゃんはだんごむし』(童心社)など,昆虫図鑑や写真集・絵本・紙芝居などの著作・監修多数。

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