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中学年における友だちとの関係について
木更津市立波岡小学校 古舘良純 先生
友だちからほめられる経験について,
否定的な回答の割合は,小3の時点では20%強。
否定的な回答の割合は,小3の時点では20%強。
分析
友だちからほめられる経験についての質問の回答率を見てみると,小3から小6にかけて否定的な割合が減少していることが分かります。学年を追うごとに,友だちとほめ合い認め合う関係が育っていく様子がうかがえます。しかし,小3の時点では,まだ20%強の割合の子どもが,友だちからほめられた経験が「ほとんどない」「一度もない」と否定的に回答している点が気になります。
仲のいい友だちのいいところを
「言葉で」言える割合は80%前後。
「言葉で」言える割合は80%前後。
分析
友だちのいいところを「言葉にして」言うことができるかという質問では,80%前後の割合の子どもが「みんな言える」「だいたい言える」と肯定的に回答しています。反面,仲のいい友だちであっても,いいところを「言葉にして」伝えられない子どもたちが20%程度いることが分かります。
価値ある「言葉」を流行らせよう
中学年は,知的レベルが高まる時期です。社会や理科,総合や書写など,新しい教科学習が始まり,子どもたちの知的好奇心もより高くなります。一方で,「ギャングエイジ」とも呼ばれるこの時期は,友だち関係が一気に強いものになります。その副作用として,友だち関係のトラブルが起きやすくなるなど,学級の状況が一気に複雑になることも少なくありません。
「新しいものを吸収し,吸収したものは使ってみたい」中学年は,言葉の指導が「ガツン」とはまる時期です。そこで,言葉を大切にした指導を心がけ,より良い人間関係を構築することで,負の要素がプラスに変わります。お互いを認め合い高め合う強靭な学級をつくることができるのです。
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