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低年齢における友だちや先生との関わり
川崎市立殿町小学校 林祐太 先生
友だちや先生から,「ほめ言葉」を受け取り
うれしかったことが「よくある」と回答している子どもは40%前後。
うれしかったことが「よくある」と回答している子どもは40%前後。
分析
友だちとの関係,先生との関係についての質問では,低学年の児童の回答に差が見られます。
仲のいい友だちがいたり,先生に話を聞いてもらえていると感じたりする児童は90%を超えている反面,友だちや先生からほめられたり,認められたりするといった,肯定的な言葉を受け取っていると感じている児童の割合は,前者と比較すると低いことが分かります。特に,友だちや先生からほめられてうれしかったことが「よくある」と強い肯定で回答している割合が,40%前後に留まっている点が気になります。
ほめ言葉のあふれる温かい教室を
日本の子どもたちは,自己肯定感が低いと言われています。その原因の一つとして,他者から自分のよさをほめられたり,認められたりする経験が少ないということが考えられるのではないでしょうか。教師や友だちからのほめ言葉が,一人ひとりの自己肯定感を高め,意欲を引き出します。
ほめ言葉のあふれる温かい学級をつくるには,まず教師が子どものプラス面に目を向けることが大切です。「できる」「できない」で判断するのではなく,その子の内側の変容に目を向け,「言葉で」そのよさを伝えていきます。
教師のほめ言葉が子どもたちの手本となり,子ども同士でもほめ合うようになり,ほめ言葉が教室中に広がっていく。そんな学級では,子どもたちは安心して自分らしく過ごせるのではないでしょうか。
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