- ○基礎的・基本的な事項を過不足なく取り上げ,例・例題を参考にすれば問題が解ける,問題を解くことによって数学的な思考力・表現力が育成されるなど,学習者の意欲を喚起するように編集が工夫されている。
- ○各項の冒頭に「ねらい」,例の前には何のための問題なのかを明記する一文を設け,目的意識をもって学習に取り組めるように配慮されている。
- ○各ページ右段に,その問題を解くために必要な公式,知識,注意すべき内容を取り上げた「側注」を設け,基礎的・基本的な知識や技能が確実に定着するように工夫されている。
- ○ページの右段には,適宜「ここに注意!」で正答と典型的な誤りを併記してその解説を記述し,注意を喚起して正しい理解に至るように工夫されている。
- ○「1章 数と式」では,整式は,文字式の表し方の規則の知識が必要であるので,その直前で「文字を使った式」が扱われている。(p.14~16)
乗法公式の文字に文字や数が入ることがわかるように,△や○で表した公式が例14に示されている。また,「数学ミュージアム」というコーナーでは乗法公式を利用して数の計算が簡単にできる工夫を取り上げ,乗法公式のよさを紹介している。(p.22,23)
因数分解のたすきがけの方法では,3パターンの失敗例を取り上げ,注意を喚起するように編集されている。(p.26)
1次不等式の直前で「1次方程式」を扱い,関連する既習内容を確認できるように配慮されている。(p.36~37)
章末の6項で「2次方程式とその解き方」が扱われている。(p.46~48)
- ○「2章 2次関数」では,2次関数の限られた範囲での最大値・最小値は,定義域によってグラフの形状が変わり,最大値・最小値も変化することが重要なポイントであるため,2つの定義域が例題2で扱われている。(p.74)
2次不等式では,因数分解できる2次式が正や負(等号も含む)になる場合の例7・例題4,解の公式を用いて解く場合の例題5,2次の係数が負の場合の例題6など,いろいろな場合が扱われている。(p.78~80)
- ○「3章 三角比」では,中学校で学んだ三角形の相似条件や三平方の定理を用いることが多いので,それらを1項「三角形」として,タンジェントの直前で復習できるように配慮されている。(p.86~87)
三角比の相互関係では,三平方の定理による解法も,本文で丁寧に扱っている。(p.96~97)
- ○「4章 集合と論証」では,背理法を用いた証明は,2の平方根が無理数であることを既知のものとして証明する例題を,節末の「チャレンジ」で扱っている。(p.123)
- ○「5章 データの分析」では,四分位数と箱ひげ図は,データの散らばりぐあいをとらえるために,四分位数や四分位範囲,そして箱ひげ図が有用であることを丁寧に解説し,それらを用いてデータの特徴や傾向が比較できるように配慮されている。(p.132~133)
データの相関関係では,5人の読書時間と読んだ本の冊数の相関係数を求める例8が理解できることを目標に,正と負の相関関係が比較できる図解や実データをもとにした相関係数の説明がなされ,相関関係の概念や相関係数の求め方が理解しやすいように丁寧に扱われている。(p.136~139)
- ○課題学習は,学習内容と実生活との関連が十分に図られており,生徒の興味・関心を高める数学的活動を重視した課題が扱われている。(p.150~152)
|