- ○基礎的・基本的な事項が過不足なくコンパクトに網羅されている。また,例・例題と問のギャップをなくしスムーズに授業が展開できるように工夫して編集されている。
- ○導入は,数学的活動を取り入れた具体例から入り,数学的な思考力・表現力が育まれるなど,学習者の意欲を喚起するように配慮されている。特に,章扉は見開きで構成され,生徒の興味・関心がより高まるように工夫されている。
- ○例・例題で扱っている内容は基本的なものであり,基礎・基本の徹底が図られている。また,節末・章末ごとに定着確認のための問題を設けている。さらに,本文の問の末尾に節末問題へのリンクマークが付され,追加問題が扱いやすくなるように工夫されている。
- ○「発展的な学習内容」には「発展」マークが付けられ,本文と明確に区別されている。
- ○「1章 平面上の曲線」2次曲線の平行移動では,楕円をx軸方向に10,y軸方向に5だけ平行移動した楕円の方程式を求める例から一般化されている。また,もとの曲線と平行移動した曲線の区別がつくように,平行移動した曲線に色をつけることで統一されている。(p.17~18)
極方程式では,極方程式を直交座標に関する方程式で表す例題2と直交座標に関する方程式を極方程式で表す例題3の両方を1ページ内にまとめて,分かりやすく工夫されている(p.29)
- ○「2章 複素数平面」複素数の図形への応用では,線分の垂直二等分線の例3,図形が円になる例題3,2直線のなす角の例6,三角形の形状を調べる例題4などを扱い,複素数の有用性が示されている。(p.53~58)
- ○「3章 関数と極限」数列{rn}の極限では,r>1,r=1,0<r<1,r=0,-1<r<0,r=-1,r<-1のすべての場合の極限を調べ,グラフも添えて視覚的にも分かりやすく工夫されている。(p.86~87)
x→-∞のときの関数の極限値を求める例題4(2)では,x=-tと置き換えて求める方法を示して,負の無限大の極限の取り扱い方に慣れさせるように工夫されている。(p.104)
- ○「4章 微分」合成関数の微分法では,関数f(x)のn乗の微分の例題4が扱われている。(p.128)
- ○「5章 微分の応用」微分の応用では,不等式への微分の応用の例題3と方程式の実数解の個数を調べる例題4を扱い,微分法が有効に用いられることの一端を示すように工夫されている。(p.164~165)
- ○「6章 積分とその応用」不定積分の置換積分法や部分積分法では,公式の適用をわかりやすくするために,例題2や例8の側注において,同じ色アミで解答と公式との対応を示すように工夫されている。(p.186,188)
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