- ○基礎的・基本的な事項が過不足なくコンパクトに網羅されている。また,例・例題と問のギャップをなくしスムーズに授業が展開できるように工夫して編集されている。
- ○導入は,数学的活動を取り入れた具体例から入り,数学的な思考力・表現力が育まれるなど,学習者の意欲を喚起するように配慮されている。特に,章扉は見開きで構成され,生徒の興味・関心がより高まるように工夫されている。
- ○例・例題で扱っている内容は基本的なものであり,基礎・基本の徹底が図られている。また,節末・章末ごとに定着確認のための問題を設けている。さらに,本文の問の末尾に節末問題へのリンクマークが付され,追加問題が扱いやすくなるように工夫されている。
- ○課題学習は,学習の導入として章扉に設定され,学習内容に対する生徒の興味・関心を高める課題が扱われている。また,巻末に「課題解答+探究課題」が取り上げられ,更なる課題に取り組めるように工夫されている。
- ○「1章 場合の数と確率」集合と要素の個数の直前では,集合の基本的な用語や性質を整理したものがあり,数学Ⅰの集合の履修との関連に配慮されている。(p.6,7)
順列・円順列の応用では,両端が大人である並び方を求める例題5,大人2人が隣り合う座り方を求める例題6があり,例題や例が細かく取り上げられている。(p.18,19)
組合せでは,円上の点を頂点とする三角形の個数を求める例題7から,積の法則により選び方を求める例題8,特定のペアを含む選び方を求める例題9へと,段階的に扱われている。(p.22,23)
- ○「2章 整数の性質」ユークリッドの互除法では,互除法の原理を図解で捉えられるようにするなど,扱い方が工夫されている。(p.71)
整数の性質の活用では,2進法の数の表し方や演算が中心に扱われ,3進法や5進法の例を挙げて,一般の場合にも対応できるように配慮されている。また,既約分数が有限小数となる条件を,具体例を通して見いだせるような扱いになっている。(p.81~87)
- ○「3章 図形の性質」図形の性質の導入では,中学で学んだ三角形における比の性質が扱われている。また,円の性質の導入も同様に,中学で学んだ円周角の定理が基本事項として示されている。(p.94,108)
作図では,垂直二等分線や円の接線,線分の長さの作図が扱われている。(p.122~126)
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