- ○基礎的・基本的な事項が過不足なくコンパクトに網羅されている。また,例・例題と問のギャップをなくしスムーズに授業が展開できるように工夫して編集されている。
- ○導入は,数学的活動を取り入れた具体例から入り,数学的な思考力・表現力が育まれるなど,学習者の意欲を喚起するように配慮されている。特に,章扉は見開きで構成され,生徒の興味・関心がより高まるように工夫されている。
- ○例・例題で扱っている内容は基本的なものであり,基礎・基本の徹底が図られている。また,節末・章末ごとに定着確認のための問題を設けている。さらに,本文の問の末尾に節末問題へのリンクマークが付され,追加問題が扱いやすくなるように工夫されている。
- ○課題学習は,学習の導入として章扉に設定され,学習内容に対する生徒の興味・関心を高める課題が扱われている。また,巻末に「課題解答+探究課題」が取り上げられ,更なる課題に取り組めるように工夫されている。
- ○「発展的な学習内容」には「発展」マークが付けられ,本文と明確に区別されている。
- ○「1章 数と式」式の一部をひとまとめにして,別の文字に置き換えるという扱いは,まず乗法公式の応用で扱ってから,次に因数分解の工夫に進むというように,段階的な扱いになっている。(p.12,17)
連立1次不等式では,A<B<C型の連立1次不等式の解法が例題4で示されている。(p.35)
- ○「2章 集合と論証」集合についての説明や問題の場面を表すのに,全体を通してベン図を多く用いることで,視覚的にもわかるように工夫されている。(p.44~57)
背理法の活用例としてチャレンジ「有理数と無理数を含む式」が章末に配置されている。(p.61)
- ○「3章 2次関数」2次関数の平方完成の変形では,例7は2次の項の係数が1で1次の項が偶数の場合,例8は2次の項の係数が1で1次の項が奇数の場合,例9は2次の項の係数が1でない場合に分け,それぞれ右側に式変形のポイントも示して,ていねいに扱われている。(p.72~73)
- ○「4章 図形と計量」三角比の相互関係では,鋭角の場合の正弦・余弦から正接の値,正接から正弦・余弦の値を求める例題2,例題3の両方を示し,鈍角の場合も例題2,例題3で扱われている。(p.113,114,120,121)
- ○「5章 データの分析」箱ひげ図では,データの分布を比較するのに適していることが平均気温の具体例を取り上げて示されている。(p.147)
データの相関では,5人の生徒の数学と国語の得点の相関係数を求める例題1を到達目標に,内容が絞り込まれている。(p.152~155)
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