道徳のこと。 ぜひ,ご一緒に。
 道徳Q&A
中学校道徳授業に役立つ20の質問

Q9

学習指導案の「ねらい」が大切と言われますが,
どのように設定するのですか?

A9

道徳内容についての理解を深め,教材や生徒の実態を
十分考慮して,ねらいを設定することが大切です。

道徳科の学習指導案

 『中学校学習指導要領解説 特別の教科道徳編』(平成29年7月,以下『解説道徳科』)に示された,道徳科の学習指導案の概要は,次のとおりです。

◆ 生徒や学級の実態に即して,教師自身の創意工夫を生かして作成する具体的な指導計画案。

◆ ねらいを達成するために,生徒がどのように学んでいくのかを十分に考慮して,何を,どのような順序で,どのような方法で指導し,評価するなどの学習指導の構想を一定の形式に表現したもの。

◆ その形式に特に決まった基準はない。

 一般的な内容としては次のようなものが考えられますが,原則として,年間指導計画の指導の概要(主題名・教材・ねらい・主題設定の理由など)に基づいて作成します。

1 主題名
2 ねらいと教材
3 主題設定の理由

①指導内容についての教師の捉え方
②生徒の実態と教師の生徒観

③使用する教材の特質や取り上げた意図
及び教材を生かす具体的な活用方法

4 学習指導過程

ねらいの設定

 ねらいは年間指導計画に示されていますが,ねらいの設定の手順(例)は次のとおりです。

ねらいとなる道徳内容について,『解説道徳科』にある内容項目の概要及び指導の要点の記述について理解を深めます。

一つ一つの道徳内容は全て関連のある文章で構成されていますが,生徒の実態や教材との関係から,この1時間の授業で特に重点を置く内容を絞ります。「自然教室の出来事」を例にすると,下線部がそれに当たります。

A ⑵[節度,節制]主な内容
望ましい生活習慣,心身の健康の増進,節度と節制,安全で調和のある生活

 なお,3年間を見通して,計画的に道徳内容を重点化し,各学年のねらいを設定することも考えられます。

道徳科の目標にある,道徳的判断力,道徳的心情,道徳的実践意欲と態度のどれをねらいとするかを明確にし,簡潔に記載します。次はその例です。

「規則正しい生活習慣の大切さを理解し,節度をもって行動しようとする心情を深める。」
「節度と節制に心がけ,望ましい生活習慣を進んで身につけようとする態度を養う。」

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