道徳のこと。 ぜひ,ご一緒に。
 道徳Q&A
中学校道徳授業に役立つ20の質問

Q2

道徳教育の目標は「道徳性を養うこと」とありますが,
「道徳性」とは何ですか?

A2

「道徳性」とは道徳的実践を可能にする道徳的判断力,
心情,実践意欲と態度などの内面的資質です。

道徳教育の目標

 『中学校学習指導要領』(平成29年3月)第1章総則第1の2に,次の記述があります。

道徳教育は,教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき,自己の生き方を考え,主体的な判断の下に行動し,自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標とすること。

 道徳教育の目標については,中央教育審議会答申『道徳に係る教育課程の改善などについて(答申)』(平成26年10月)の中で,「目標については,文章の構造が複雑で理解しにくい」などの指摘を受け,目標全体が理解しやすい表現に改善されましたが,「道徳性を養うことを目標とする」ことは,昭和44年版『中学校学習指導要領』以降,常に目標として位置付けられています。

道徳性とは

 『中学校学習指導要領解説 総則編』(平成29年7月)に,「道徳性とは,人間としての本来的な在り方やよりよい生き方を目指して行われる道徳的行為を可能にする人格的特性であり,人格の基盤をなすものである」とあり,さらに,道徳性を構成する諸様相については「道徳的判断力,道徳的心情,道徳的実践意欲と態度」とあります。
 道徳性を構成する諸様相については,『中学校学習指導要領解説 特別の教科道徳編』(平成29年7月)に,「日常生活や今後出会うであろう様々な場面及び状況において,道徳的価値を実現するための適切な行為を主体的に選択し,実践することができるような内面的資質を意味している」と記述されています。
 このことから,道徳教育の目標である「道徳性」は,道徳的判断力,道徳的心情,道徳的実践意欲と態度など道徳的実践を可能にする内面的資質であり,具体的な道徳的実践は各教科・総合的な学習の時間・特別活動などの教育活動や,日常の学校生活,家庭生活などに委ねられます。

◆ 節度ある生活についての判断力を高め,心身ともに健康な生活を心がけようとする態度を養う。
◆ 家族などの支えに感謝する気持ちを深め,思いやりの心をもって人と接しようとする意欲を高める。

など,道徳性を養う道徳教育を,学校の教育活動全体を通して進めることが大切です。

ページを閉じる

ページの先頭へ