道徳のこと。 ぜひ,ご一緒に。
「特別の教科 道徳」の
要点を徹底解説

小・中学校学習指導要領一部改正の概要

■「道徳の時間」が「特別の教科 道徳」(道徳科)として,位置付けられる
■「道徳教育の目標」が明確で分かりやすいものに改められる
■「道徳の内容項目」が発達の段階を踏まえて体系的なものに改善される
■多様で効果的な指導方法が導入される
■評価の充実が明記される
■検定教科書が導入される

(1)教育課程上の位置付け

 これまでの「道徳の時間」が「特別の教科」として位置付けられたことにより,学校教育法施行規則において,小学校,中学校及び特別支援学校小学部・中学部の教育課程における「道徳」は「特別の教科 道徳」(道徳科)となった。学校における道徳教育は,「道徳科」を要として全教育活動を通して行うものとなる。

(2)道徳教育と道徳科の目標について

 道徳教育の目標は,現行の学習指導要領の規定を整理し,簡潔な表現でまとめ,構造化された。それは,道徳教育の目標は児童生徒の道徳性を養うという趣旨を明確化し,道徳科の目標では育成すべき資質・能力を明確化していることにある。

(3)内容項目について

 内容項目の四つの視点を,児童生徒にとっての関係性の広がりに即して整理し,内容項目ごとにキーワードを導入し,小学校・中学校9年間にわたる体系的なものに改善を図った。いじめ問題への対応や生命尊重の精神,情報モラルなど今日的教育課題の扱いにも発達段階を意識した改善が図られている。

(4)多様な指導方法等について

 児童生徒がしっかりと課題に向き合い,対話や討論など言語活動を重視し,問題解決的な学習や道徳的行為に関する体験的な学習を重視した指導方法の工夫等を行うことを明記した。これは,「考え,議論する道徳」をめざし,児童生徒が自立した人間としてよりよく生きようとする資質や能力を養っていくことを意図している。

(5)評価について

 道徳科では,数値による評価は行わない。一人一人のよさを伸ばし,道徳性に関わる成長を促すための適切な評価を行うことが明示されている。

(6)検定教科書の導入

 道徳科の中心となる教材として,検定教科書が導入される。
 小学校は平成30年度から,中学校は平成31年度から全面実施される。

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