教科書・シラバスのご紹介

書道書道

検討の観点と内容の特色

書道III

教番
2東書 書III301
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項目 観点

内容の選択・程度

  • *学習指導要領の教科の目標を達成するため必要な教材が適切に用意されているか。
  • *基礎的・基本的事項の理解や習得のため適切な配慮がなされているか。
  • ○書道Ⅰ・Ⅱの学習を受けて,更に鑑賞力を高め,創造力を伸ばす教材が多く用意されている。時代や書風など多様な観点から精選された書を取り上げ,また特に個性的な書も多く紹介しているので,高めてきた感性を磨き,生徒一人一人の個性に応じた能力を育てることができる。そして,豊富に掲載されている現代書家の作品や,生活の中に生きる書に触れることで,生涯にわたり書を愛好する心情を育てることもできる。巻末に用意されている「書道史略年表」を用いることで,書の伝統と文化への理解を深めることもできる。
  • ○「漢字の書」「仮名の書」には,書道Ⅰと同様に臨書・鑑賞のための教材が用意されている。表現や鑑賞の基礎・基本となる臨書・鑑賞の学習は,書道Ⅰ・Ⅱで学習してきているが,書道Ⅲにおいてもきちんと用意されている。これらを活用することで,生徒が自発的に学習に取り組み,基礎的・基本的事項を,主体的な活動の中で身につけられるように配慮されている。
項目 観点

組織・配列・分量

  • *内容の組織・配列は,学習指導を有効に進められるように考慮されているか。
  • *分量は学習指導を有効に進められるように考慮され,精選されているか。
  • *弾力的な取り扱いに対する配慮がなされているか。
  • ○「漢字仮名交じりの書」は二部構成になっている。第一部では書道Ⅰ・Ⅱで学習したことの集大成として,自己の感興や意図を実現するために,用具・用材や書風,線質や全体の構成などの工夫についての学習が網羅されている。第二部は生活に生きる書に絞って学習が展開されていて,学習したことを生活に生かす態度が養えるように配慮されている。「漢字の書」は書体別に系統的に整理されていて,「仮名の書」は,臨書・鑑賞→鑑賞・創作→創作と,段階的に学習が進められるように構成されている。
  • ○領域,分野別に選択できる書道Ⅲの特性に合わせて,紹介されている古典数は多いが一つ一つの扱いが軽くなっていて,効果的に学習が進められるように配慮されている。
  • ○臨書・鑑賞とは別に,「漢字の書」には鑑賞用の教材が用意され,「仮名の書」には鑑賞と創作のための教材が用意されているので,授業や生徒の実態に応じて柔軟に学習を進めることができる。
項目 観点

表記・表現及び指導に対する工夫や配慮

  • *学習意欲を高めるための配慮がなされているか。
  • *用語・記号の取り上げ方や記述のしかたは適切か。
  • *生徒の自学自習への配慮や工夫がなされているか。
  • *指導書や周辺教材での工夫や配慮がなされているか。
  • ○大きな判型を生かして写真や図版を大きく鮮明に見せたり,本のカバーや紙袋など身近なものを素材にしたりするなど,学習意欲を高めるための配慮が随所になされている。
  • ○用語や記号の使い方,および記述のしかたは,書道ⅠからⅢまで統一されていて適切である。重要語句はゴシック体で色をつけて示すなど,用語を習得するための配慮がなされている。
  • ○解説が詳しくルビもきちんと付けられている。また,随所に書論などに関するコラムが用意されているので,生徒が自学自習するのに適している。
  • ○指導書には教材ごとに実践例や図版による解説が豊富に掲載されているので授業の参考になる。また,各古典の口語訳など教科書の補充資料も用意されている。
項目 観点

印刷・造本上の配慮

  • *印刷の鮮明さ,活字の大きさ,行間,製本などは適切か。
  • *環境保全や生徒の多様な特性に配慮がなされているか。
  • ○活字は鮮明で美しく落ち着いた印象を与える。教科書がA4判という大きなサイズなので,写真・図版も大きく鮮明である。製本も堅牢である。
  • ○再生紙や植物油インキを使用するなど,環境への配慮がなされている。また,カラーバリアフリーを含むユニバーサルデザインへの配慮もなされている。
項目 観点

総合所見

  • *上記観点から見た,全体的・総合的な当教科書の特徴
  • ○書道Ⅰ~Ⅲの学習の集大成としての基本教材や応用教材の充実,多様な学習の手がかり,ゆったりとした明るい紙面などにより,生徒の学習意欲を引き出すとともに,生徒が主体的に学習を進めることができる教科書である。

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