編集長が答える保健体育 教科書活用Q&A
今回新しく設けた「イキルをマナブ」というサブタイトルや「巻末スキルブック」について、また、章の構成や多様性への配慮についてなど、「新編 新しい保健体育」の編集長がこの教科書に込めた想いや願いも含めて回答します。
お問い合わせ-
Q1
サブタイトルが気になる
「イキルをマナブ」の意図は?
A保健体育を学ぶことは イキルをマナブということだ
保健体育の学びは今と未来を生きることにつながっています。健康に過ごすことも、安全を守ることも、スポーツに熱くなることも、保健体育の学びと関わりがあります。現代は予測困難な時代です。それでも、この教科書で学んだ中学生が、命や健康を守り、未来を豊かに生きてほしいという願いを込めました。
-
Q2
巻末の気になる資料ページ
「巻末スキルブック」の意図を知りたいです
A生涯にわたって役立つ20のスキルをまとめました
学習指導要領で示された技能を含め、命や健康を守るために必要なスキルを、新しく「巻末スキルブック」としてまとめました。
巻末にまとめることで、大切なスキルをいつでも確認できます。
QRコンテンツを併せて確認することで、生涯にわたって役に立つ生きる力を確実に身につけられます。
教科書での学びを、日常生活にも生かすための巻末スキルブックです。 -
Q3
新しい学びの実現のために
QRコンテンツの数と特徴を教えてください
A150点以上のコンテンツで学びを深め、楽しくします
動画、思考ツール、シミュレーション、章末問題など、多様なコンテンツを150点以上用意しました。授業はもちろん、自学自習や話し合い活動など、あらゆる学習場面をサポートします。教科書紙面上のDマークの総数は約150点ですが、一つのDマークに複数の動画のクリップが収載されている箇所があるため、各コンテンツ種の合計点数は150点より多くなっています。
-
Q4
より継続した学びのために
小中連携している点はありますか
A小学校と中学校、共通で大切にしている点がたくさんあります
小学校と中学校とで学習内容の重複を避け、各章扉で系統性を明示しています。また、課題発見を重視し、「学習課題」の前に自他の健康課題を発見する学習活動を設けています。そして、思考・判断・表現を育成するための学習活動を設けました。さらに、授業で活用できる豊富なQRコンテンツや、命や健康を守るためのスキルの育成も大切にしています。
-
Q5
現行の口絵はスポーツの力ですね
口絵を大きく変えた意図を教えてください
A新しい学びの実現は、新しい学びの入口から
近年社会は大きく変化しています。人々の命や健康を脅かす災害や感染症など、私たちはさまざまな課題と向き合い続けています。
生徒たちは私たち以上に予測困難な社会を生きてゆきます。生徒たちが未来を豊かに生きてほしいと考え、口絵を変更しました。
スポーツの魅力はテクノロジーやSDGsなどの未来を生きるために大切なテーマと絡めて取り上げています。 -
Q6
保健編が体育編の前にあるのはなぜ?
教科書の章構成はなぜこのようになっているのですか?
A配列は季節や体育実技の授業との関連を図りました
年間の配当時数は、保健が 16 単位時間、体育理論が 3 単位時間です。
教科書を使う機会が保健の方が圧倒的に多いことから、利便性に考慮し、保健編を先に配列しました。
例えば、「自然災害」に関する内容は、豪雨などによる自然災害が多発する夏の前に学習できるよう配列しました。 -
Q7
授業準備の負担を軽減し、働き方改革を実現したいです
働き方改革につながる工夫はありますか
A先生の授業づくりをトータルでサポートします
授業内で活用いただけるQRコンテンツを約150点用意いたしました。先生方が今まで教科書を補うためにご自身で作成されていたようなコンテンツも多く搭載しています。
また、教師用指導書や学習ノート等でトータルにサポートしています。
電子黒板等で使用できる指導者用デジタルブックも教師用指導書に付属しています。 -
Q8
保健体育だからこそ大切にしたい
多様性への配慮について教えてください
A本文やイラスト、章末資料など細部にまでこだわりました
本文では、体の発育・発達や性的関心について個人差があることを明記しました。
また、「異性などほかの人への関心が高まる」のように、「異性」に断定しない記述にしています。
この他にも、スラックスを着用した女子生徒や、海外にルーツのある生徒のイラストが登場します。
性の多様性については、章末資料の紙面とQRコンテンツで、SOGIEの考え方を取り上げています。