てくてく えいごりら ~全国の授業見学レポート~

えいごりらが全国の学校を訪問し,
授業の様子や取り組みをレポートします!

第5回 第6回  

第6回 12月17日 
高知県高知市立春野東小学校

みなさん,こんにちは。えいごりらです。
今日は高知県高知市にある春野東小学校にやってきました。

桂浜などの名所がある高知海岸の近くの学校で,約510名の児童が学んでいます。

校舎に入ると,ウミガメ2匹が出迎えてくれました!

春野東小学校では,なんと校内でウミガメを飼育しているそうです。「ウミガメ保護活動」として初夏に海岸で採卵し,学校内で孵化させます。児童は砂をかぶせた卵に水をやったり,砂の温度を測ったりしてお世話をし,8月下旬には産まれたウミガメを放流させるのだそうです。

さて,今日は二つのクラスで授業を見せていただけるとのことで,教頭の佃由紀子先生が案内してくださいました。佃先生は文部科学省の研修を受け,英語教育の実践や研究に長年取り組み,こちらの学校でも英語教育を推進されています。

はじめに見せていただいたのは,4年2組のクラスです。

佃先生が,クラスのみんなに僕を紹介してくださいました。Hello, everyone!

担任の近森悠先生です。「僕自身英語がうまく話せない不安はありますが,繰り返し活動することで子どもたちと自分も楽しくなってきています」と笑顔で話す,明るく前向きな先生です。

今日は防災教育をテーマに「おすすめの防災セットを紹介し合おう」という活動を行います。『Let's Try!2』Unit5 “Do you have a pen?”をアレンジした活動です。

授業がはじまると,まずは「チャット」に取り組みます。「チャット」はやり取りの土台となる活動で,児童がこれまでに学んだ英語で簡単なおしゃべりをします。

あいさつ→今日の調子を尋ねる→友達のことをほめる(服装や持ち物などをほめて,チャットを始める糸口にする)→好きなものを尋ねる→お礼→あいさつ,といった流れ。児童は楽しそうに,またとっても意欲的に「チャット」に取り組みます。

「チャット」のポイントはコミュニケーションが続く楽しさを実感できることだそうです。このクラスでは,2~3分間のやり取りを自由に楽しんでいました。特に反応すること(相づちを打つ・相手の言葉を繰り返す・賞賛するなど)が自然にできるようになり,高学年での学びにもつながるのだとか。

ワークシートを用いて,毎回「チャット」の自己評価をしているのも効果的です。

Amazing! しっかり英語の力がついているんですね。

「チャット」が終わったら,今日の本題に入ります。まずはめあてを確認した後,防災グッズの言い方をチェックしていきます。

様々な防災グッズの中からおすすめを3つ選んで,自分の防災袋を作り,紹介する活動です。

児童は自分で選んだ防災グッズを友達に伝えたくてたまらない様子。自分ごととして考えられているからこそ,夢中になって活動できるんですね。振り返りシートに「世界中の人々にも防災グッズを紹介したい」と感想を書いていて,すごいなあと思いました。

僕にも防災グッズを紹介してくれました。Thank you!

授業後,佃先生にお話を伺いました。

佃先生

本校ではカリキュラム・マネジメントの推進に努めています。本単元では総合的な学習の時間と外国語活動をつなげ,教科等横断的な視点に立った単元にアレンジしています。海に近く南海トラフ地震に備える本校では,防災教育は総合的な学習の時間の柱です。防災袋に何を入れる必要があるのかを考えることは,児童にとって,より身近な課題であり,英語を使ってALT等に伝える必然性も高まります。

先生のお話の通り,児童が防災を身近に感じていることがよく伝わってくる授業でした。

さて,次は5年1組の授業です。担任の柳瀬友子先生は今年の4月からの新採用で,児童と一緒に授業作りをがんばっていらっしゃいます。

「とっさの反応を英語でできないことが悔しい。でも表情やジェスチャーで反応することで,子供が安心すると分かってから楽になりました」との言葉通り,児童とたくさんコミュニケーションを取りながら授業を進めます。

5年1組でも,教科等横断的な視点から,特別な教科道徳やキャリア教育と外国語活動をつなげているそうです。『We Can!1』Unit5 “She can run fast. He can jump high.”を「身近な人を紹介しよう」という単元として学習します。

春野地域に住む人や学校の先生,友達などを紹介する活動です。まずは先生によるデモンストレーションから。

よく知っている先生の意外な一面に,児童も興味津々です。

続いて,児童の得意なことに目を向けます。クラスのみんなの得意なことをイラストで表して,電子黒板上で1枚にまとめます。

こうしてみると,児童がそれぞれ多様な特技を持っていることが分かります。活動を通してあらためてクラスメイトのことを考えたり,意外な一面に気づいたりすることは,コミュニケーションを重視する小学校英語の大きな役割の一つです。

授業では単元ゴールに向けて,canの後につく動詞の種類についても勉強していました。

playのあとにtheがついているものとそうでないものがある,など,児童は英語の不思議に少しずつ気づいているようでした。

こちらの授業も,佃先生に解説していただきました。

佃先生

この授業でベースになっているのは「みんなちがってみんないい。
It's OK.」という考えです。普段は恥ずかしくて言えないことでも,英語だから言えることってあると思うんです。自分のできること,友達のできることを伝えあって,一人ひとりを大切にできる心を育ませたいですね。

人権教育にもつながる大切な視点ですね。佃先生,ありがとうございました。

最後に先生方とパチリ。佃先生は「担任の先生ならではの教科等横断的な視点や学級経営に基づいた英語教育。教科化が控えておりますが,今までやってきた外国語活動の積み上げを成果に,今後も心が動く英語教育を推進していきたいです」と語ってくださいました。

勇気づけられるお言葉ですね!

今回のレポートはこれでおしまい。
次回もお楽しみに!

(取材:えいごりら)

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