「コミュニケーション能力の素地」とは何でしょうか。「小学校学習指導要領における「コミュニケーション能力の素地」とは,小学校段階で外国語活動を通して養われる,言語や文化に対する体験的な理解,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度,外国語の音声や基本的な表現への慣れ親しみを指したものです。これらは,中・高等学校の外国語科で養うこととしているコミュニケーション能力を支えるものとなります」。これは,文部科学省のホームページ内に示されていた「コミュニケーション能力の素地」に関する記述です。前回,私が3つの部分に区切って示した現行学習指導要領の目標の順番の一部を入れ替え,ただなぞったものです。多くの教育機関もこの文言にならい,または学習指導要領の目標そのものをもって「コミュニケーション能力の素地」の説明にあてています。
山形大学地域教育文化学部教授 佐藤博晴