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-学校運営- ●
近年、公立学校教職員の病気休職者や、精神疾患を理由とした退職者が増加しているが、その原因について、学級担任1人に責任が集中する学級担任制のシステムが対応できなくなっているからではないかと考えた。担任教師が休職・退職すると、一番傷つくのは子どもであるという問題意識から、子どもたちを守るために、学級担任が一週間で交替していく「複数学年教科担任・複数担任制(チーム担任制)」のシステムを導入。3~6年生の4学年4学級を、複数の教師が教科担任をしながら、学級担任も交替していくシステムである。昨年度一年間の取組で、学級担任制だった一昨年度と比べ、多くの成果を上げることができた。
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-特別支援教育-
特別支援学級における新聞教育-興味をもって学び活用する児童- (6,309KB)
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小学校の特別支援学級を対象とした新聞教育において、課題への嫌悪感を回避しつつ興味を喚起し、習得した表現スキルの活用を促進することができる授業方法を検討した。
課題の負荷に対する嫌悪感が生じないよう、単元を7つの段階に分け、徐々に負荷を上げる計画とした。最初は新聞紙を用いた遊びを中心とした活動から始め、新聞の中の写真やカタカナの単語等を切り抜くゲームを行う、記事を読む、コメントを書く、記事内容について議論する、取材を行う、新聞を書く、発表をする等の活動を展開した。
結果、新聞に対して強い興味をもち、スクラップの作成や内容に関する議論、取材と新聞づくり、発表などを行うことができるようになった。また、編集会議の練習をした後に他教科でも話し合いができるようになったり、取材の練習を行った後に聴写の精度が向上したりするなど、他教科も含めて基礎的な学力や表現スキルの向上に貢献した。
-学校経営-
プログラミング教育を核にした学校改革と学校ブランディング (6,712KB)
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2018年、「プログラミング教育」を学校の核にして、学校改革と学校ブランディングを目指す研究が始まった。大学や企業と連携して研究体制を構築し、教員は30時間のプログラミング教育の研修を受講した。「プログラミング教育」に関わる教材・備品も学校独自の力で「0」から整えた。また、総務省委託事業で「プログラミング学習クラブ」を創設したことで、「教育課程外のプログラミング学習」と「教育課程内のプログラミング授業」の相乗効果が進んだ。
さらに、「プログラミング教育」の魅力とすばらしさを広く周知するために、旅行情報誌風の研究冊子を700部作成し、各方面への配布も行った。
「プログラミング教育」研究の結果、子ども達の「学び方改革」が進むとともに、教員の「働き方改革」も進み、月の時間外勤務は60時間から25時間へと激減した。このような取り組みを続けることで、コロナ禍やGIGAスクール構想下でも、学校は動じることなく、つねに地域のモデル校として活躍を続け、保護者や地域から絶大な信頼を寄せられるようになった。
-総合/道徳/家庭科/生徒会活動-
生徒と共に考え創造性を育んでいく教育の実践(7,688KB)
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本実践は、実社会にある問題を生徒自らが見つけ、学校の教職員が生徒とともに解決方法を創造しながら取り組んできた記録である。2年間の間、3人の生徒(生徒A、B、C)が中心となって、全校生徒が力を合わせて活動してきた。
生徒Aは、自分たちが授業者となり、学級、学年での授業を実施し、ペットの殺処分の現状を全校生徒に伝えた。学校では、生徒Aの時から1人1台端末となり、ICT機器を活用してきたが、生徒Cの頃(後半の実践)になると、資料の共同編集をするなど、ICT機器の活用に関して進展が見られた。
この活動が始まってから、生徒が自ら問題を見つけ、解決していく取り組みが全校に広まった。教職員も生徒と共に考え、活動を支援してきた。生徒たちに様々な問題に対する当事者意識が生まれ、問題と向き合いながら新たな道を創造することができた。
-図画工作科-
自ら端末に残す記録・振り返り「マイ・ふり返りシート」作成を通して
-外国語科-
「即興的な発信力」の向上を目指す小学校外国語科の授業改善
-総合的な学習の時間-
思いを育む!「三原だるまプラン」による主体的な探究の実現
-国語科-
入門期における文学的文章「精査・解釈」の学習環境デザイン
-総合的な学習の時間-
平和な世界の構築を目指す教科横断的な探究学習
-保健学習-
がんの正しい知識を得て、望ましい生活習慣を送れる子どもの育成
-外国語科-
英語力のギャップを超えて学び合う生徒の育成を目指して
-総合的な学習の時間-
持続可能な社会の創り手の育成を目指した教育課程の改革
-数学科-
21世紀型スキルを育成するSTEAM教育の実践
-社会科-
中学校歴史分野における単元内自由進度学習の実践
■審査委員(2023年度)
赤堀 侃司
東京工業大学名誉教授
市川 伸一
東京大学名誉教授
鹿毛 雅治
慶應義塾大学教授
高山 実佐
國學院大學教授
武内 清
上智大学名誉教授
種村 明頼
東京都教職員研修センター教授
元全国連合小学校長会会長
東原 義訓
信州大学名誉教授
藤井 斉亮
東京学芸大学名誉教授
松岡 敬明
前十文字学園女子大学教授
元全日本中学校長会会長
●第39回「東書教育賞授賞式挨拶 東京書籍代表取締役社長 渡辺能理夫 (1,085KB)
●第39回「東書教育賞」審査委員の講評・所感 (5,495KB)
●あとがき(公益財団法人中央教育研究所所長) (288KB)
東書教育賞は1984年、東京書籍の創立75周年を記念して設けられました。教科書の発行という公的な事業を行っている会社の社会還元という見地から、ここまで東京書籍を育てていただいた教育界への感謝の気持ちを込めて設置されたものです。
教育現場の地道な実践活動に光を当て、優れた指導法を広める橋渡しをお手伝いしようというものです。