「文学国語」ダイジェスト版
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める評論◉言葉を生きる たった一つの言葉が、人生を根本から変えることがある。単に言葉を「知る」のではない、言葉を「生きる」とはどのようなことか、美術評論家・柳宗悦の文章をもとに論じた文章。◉詩と感情生活 詩と私たちの感情は、どのような関係にあるのか。唐詩「年年歳歳花相似 歳歳年年人不同」を例に挙げ、詩的な言語の性質を明晰に解き明かす、詩人である筆者による詩論。◉モードの変遷 近代の短歌のモード(様式)の変遷を、具体的な作品とその表現の特色から見つめ直す短歌論。生徒がこれまでに学習してきた短歌を踏まえて読むことで、俯瞰的な視点を得ることができるだろう。◉文学のふるさと 童話「赤頭巾」、狂言「鬼瓦」、歌物語『伊勢物語』の「芥川」という一見関連の薄い三つの作品から、筆者が見いだす文学の「ふるさと」とは何か。すぐれた小説家でもあった筆者による文学論。◉文学の未来 なぜ百年前に書かれたテクストに、今もなお新しい問題や切り口が見つかるのか。それは、テクストを読む私たちこそが変化しているからだ。「読む」という行為の豊穣さへ生徒を誘う読者論。◉平気―正岡子規 高浜虚子が選んだ子規句集と大岡信が選んだ子規句集、そこには大きな違いがあった。虚子と大岡氏が選んだ句の違いから、子規の臨終の姿を見つめ直す、俳人である筆者による斬新な俳句論。◉演技する「私」 一人称小説に登場する「私」と、その「私」から連想される作者との関係を明晰に論じた評論。本作品を踏まえて小説を読むことで、生徒は小説の言語表現をよりいっそう楽しむことができるだろう。◉映画の可能性のために 物語の二つの語られ方と、その違いとは何か。筆者は、明確な台本をあらかじめ用意せず、俳優との話し合いに基づく即興演出という独自の手法で知られる映画監督。その筆者の実体験をもとにした映画論であり、物語論。単元教材名作者字数Ⅰ部評論1言葉を生きる若松英輔二一五〇詩と感情生活鮎川信夫二七三〇詩歌モードの変遷穂村 弘一九二〇評論2文学のふるさと坂口安吾四〇五〇文学の未来小野正嗣三九六〇Ⅱ部詩歌平気―正岡子規長谷川櫂三三四〇評論演技する「私」安藤 宏一九二〇映画の可能性のために諏訪敦彦四九八〇新教材10

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