新編化学基礎 ダイジェスト版
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Na+の方が大きさが小さいのに同じ質量なのはなぜかな。分子量・式量 分子量 molecular weight●分子量 原子量と同じように,12C=12を基準として求めた分子の相対質量を分ぶん子し量りょうという。分子量は分子式を構成する元素の原子量の総和で求められる。分子量にも単位はない。 例えば,二酸化炭素CO2の分子量は,次のようになる。 (CO2の分子量)=(Cの原子量)×1+(Oの原子量)×2 =12×1+16×2 =44●式量 イオンからなる物質のように,分子が存在しない物質では,分子量の代わりに式しき量りょうを用いる。式量は組成式やイオンを表す化学式を構成する元素の原子量の総和で求められる。式量にも単位はない。 例えば,塩化ナトリウムNaClの式量は,次のようになる。 (NaClの式量)=(Naの原子量)×1+(Clの原子量)×1 =23×1+35.5×1 =58.5 また,金属のように,組成式で表される単体は,原子量がそのまま式量となる。C2次の物質の分子量,あるいは式量を答えよ。(原子量はp.84表2を参照)(1)アンモニアNH3 (2)炭酸カルシウムCaCO3(3)硝酸イオンNO3- (4)グルコースC6H12O6325次の物質の分子量,あるいは式量を求めよ。(原子量はp.84表2を参照)(1)メタンCH4  (2)硫りゅう酸さんH2SO4  (3)水酸化カルシウムCa(OH)2例題1 化学式を構成する元素の原子量の総和を求めればよい。(1)分子量CH4=12+1.0×4=16(2)分子量H2SO4=1.0×2+32×1+16×4=98(3)式量Ca(OH)2=40+(16+1.0)×2=74 ▶答え (1)16  (2)98  (3)74解答2 Na+の相対質量はNaの原子量にほぼ等しく,Cl-の相対質量もClの原子量にほぼ等しい。これは,イオンになることによって増減した電子の質量が小さく,ほとんど無視できるからである。▲図4 分子量▲図6 式量▲図5 分子量の求め方NaNa+232312C原子1個の質量=12を基準として求めた原子の相対質量は,その原子の質量数とほぼ同じ値になる。原子の質量は非常に小さいので,扱いやすくするために,12C原子1個の質量を12とした相対質量を用いて表す。NaClNa+Cl-Na+Cl-2335.558.5組成式NaClに相当する単位NaClの結晶1.01.0水素分子 H21.0 × 2 = 2.01616酸素分子 O216 × 2 = 321.01.016水分子 H2O1.0 × 2 + 16 = 18COO121616C44OOCCOO12441616OO20解答➡p.86853編51015特長1化学をもっと楽しく! で学習をサポートします! で学習をサポートします!「この節のポイント」では,その節で学習したポイントを,「学習の問い」に対応させて,端的にわかりやすく示しています。ビジュアルな図版で,学習の理解を助けます。p.84〜85ビジュアルでわかりやすい図版を豊富に掲載しています。⇨     などほかにも…p.43教p.116教p.73教9

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