沖縄県 小学校教諭平良 優

英語が苦手な小学校教員の外国語活動奮闘記 ⑤
~小学校に英語がやってきた~

 『Hi,friends!』をより効果的に活用していくために,次の視点から教材開発を行った。

・子供が思わず「え!?」と興味を高める教材

・子供が思わず「へぇ~」と納得する教材

・子供が思わず「調べてみたい!」と意欲的になる教材

 そして,開発した教材を「言葉クイズ」と称して実践を行った。

 以下,授業の導入部分の実践である。(『Hi,friends!』 1 Lesson7)

 <言葉クイズ①>

ALT:

“How many dog?”

C:

“One dog.”

ALT:

“How many dogs?”

C:

“Two dogs.”

HRT:

“Good!”2つ以上のときは,“s”がつくんだったね。

HRT:

日本語ではどう数えるの?

C:

二匹!

HRT:

“That's right! ”

ALT:

“How many dogs?”

C:

“Two dogs.”

HRT:

日本語では?

C:

二匹?

C:

二頭?

HRT:

二匹と二頭の違いは?

C:

小さいのは「匹」大きいのは「頭」?

HRT:

大きいか小さいかの規準は?

C:

適当!

HRT:

実はね,ある動物が規準なんです!知りたい?

C:

知りたい!

HRT:

あとで,この「数え方辞典」を読んでみて下さい

C:

え~!

<言葉クイズ②>

ALT:

“What's this?”

C:

Crab!

ALT:

“How many Crab?”

C:

“One Crab.”

ALT:

“How many Crabs?”

C:

“Three Crabs.”

ALT:

日本語では?

C:

三匹?

HRT:

お店に売っていたら?

C:

三つ?

C:

三杯!

C:

売り物になったら「杯」ってかぞえるの?

HRT:

Yes!

HRT:

日本語と英語の数え方を比べて,気づいたことはありませんか?

C:

英語は,数の後に名前がつく。日本語はいろいろな数え方がある。

C:

実は,日本語の方が難しいかも!

C:

他の数え方も調べてみたい!

 これらの言葉クイズは,児童にとても好評であった。

 言葉への感心を示す「え!?」「へぇ~」「調べてみたい!」が現実になったことも嬉しい。

 なお,これらの実践は,授業導入から10分程度である。

 その後に,いろいろなゲームやアクティビティが行われる。

 そして,最後にふりかえりを書かせると,ゲームやアクティビティの記載が多くなる。

 授業者としては,授業導入での学びも書いてほしいのだが・・・。

 そのような経験から学び,言葉クイズの後は,すぐにふりかえりを書かせることにした。

 <児童のふりかえりシート>

・日本語と英語の数え方を比べると,日本語にはいろいろな数え方があるけど,英語では,いつでも「数+名前」でわかりやすいと思いました。

・ものの数え方は,日本語より英語が簡単だと思いました。

・いろいろなものの数え方を調べたいと思いました。

 「ふりかえりカード」は,授業の終末に書かせるのが当たり前という固まった意識がある。

 しかし,その時点までのふりかえりを「意図的・計画的」に行うことは効果的である。

 そうすることで,全ての児童が評価規準を達成できるのである。

 ・・・こうしてまた一つ,外国語活動の実践から他教科等に生かせる学びがあった。

 外国語活動に感謝である!

 さて,本エッセイは,次回の第6回目で最終回となります。お楽しみに!

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