大切なふるさと <C-伝統と文化の尊重,国や郷土を愛する態度>
「ふるさといいとこさがし」(3年)
自分の住んでいる町のよいところを思い出し,町を大切にしたいという実践意欲を高める。
児童は日頃自分の住む町を見ており,よさや特長に目を留めることなく日常生活を送っている。3年生は社会科の町探検や総合的な学習の時間などで自分の住む地域に目を留め,その地形的・地理的特徴や人々の暮らしの営みに目を向け始める。そこで,道徳の時間で児童の「郷土を見つめる目」を,「郷土を愛する気持ち」へとつなげたい。
1 社会科で調べた町の特長を思い出す。 |
2 教材「ふるさといいとこさがし」を読み,話合う。○テレビを見終わったときのみわさんの気持ちを考えましょう。 ○そばのことを調べ,デパートでも売っていると聞いたときの,みわさんの気持ちを考えましょう。 ◎町のことを調べたり,神楽を見たりしたときの,みわさんの気持ちを考えましょう。 |
3 自分の生活を振り返る。○あなたの住んでいる町のよいところはどんなところですか。 |
4 総合的な学習の時間で「町じまんさがし」をすることを聞く。 |
◇導入では社会科で学習した概要を思い出すに留め,教材への導入とする。
◇日頃当たり前と感じている身近な場所で,自慢すべきことが見つかることに共感させたい。
◇道徳の時間を通して郷土愛の気持ちを統合させる。
次年度の年間指導計画を立てる際に,各教科の年間指導計画や学校行事等を鑑みて指導内容を配置し,別葉に明記しておく。指導する際,他教科等との関連を意識して指導することができる。
ねらいに応じて道徳的な体験の前後どちらがふさわしいのか,道徳科教材の内容によって適切に配置する。
体験後に道徳科の学習を設定した場合,児童全員に共通する体験があるといえる。導入で思い出す場面を設けたり,自己を振り返る場面で活用したりすることができる。そのことにより,児童全員が自分の経験と照らし合わせて登場人物の気持ちを考えたり,より具体的な言葉で振り返ったりすることで,主体的な話合いにつなげることができる。
<手立て>
・体験中の写真を提示する。
・体験後に書いたプリントを読み返す。
・体験の際お世話になった方の写真を掲示したり,手紙を読んだりする。
・補助発問をして共通体験を思い出させる。
学校で作成する別葉の例
体験前に道徳科の学習が設定されている場合,友達と一緒に考えたことや感じたことを実践化に結び付けるよう期待される。しかし,即効性を求めての事前指導として設定するのではなく,あくまでも,効果を期待する程度に留めておく。教師のねらいとしては明確にしておき,児童の自然な発言や行動の中に道徳性の変容が見られた場合,大きく取り上げたり,価値付けたりして,道徳性の高まりを評価したい。
<手立て>
・ 道徳科の学習の板書を写真に撮り,掲示しておく。
・ 体験の振り返り場面での児童の発言を,教師が意図的に道徳の学習内容と結び付ける。
・ 体験中の発言や行動を記録しておき,振り返りの場面や帰りの会などで児童全員に知らせ,価値付ける。