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日本地理学会公開講座委員会第29回地理教育公開講座

テーマ 世界地誌学習の方向性―イスラームから考える―
主催者(学校/団体名) 日本地理学会
共催:日本地理教育学会
開催日 2016年03月20日(日)
学校区分 小学校  中学校  高等学校  その他 
教科など 社会 社会・地図 地歴・公民・地図  
開催地(都道府県) 東京都  
会場 早稲田大学小野記念講堂
主な内容
(時程・講師など)
日時:2016年3月20日(日)12時30分~15時30分

テーマ:世界地誌学習の方向性―イスラームから考える―

講師:内藤正典(同志社大学)

提案:荒井正剛(東京学芸大学)

コメンテーター:吉水裕也(兵庫教育大学)・三橋浩志(文部科学省)

総括:志村喬(上越教育大学)


【企画趣旨】

第29回日本地理学会地理教育公開講座は「世界地誌学習の方向性―イスラームから考える―」として,イスラーム地域研究の第一人者である内藤正典(同志社大)氏とイスラーム世界地誌学習の積極的な導入を提案している荒井正剛(東京学芸大)氏をお招きし,日本地理教育学会との共催で開催したい。

 企画趣旨の骨子を考えていた2015年秋以降,ISIS(アイシス)やシリアをはじめとした中東地域問題の一層の深刻化,欧州への大規模な難民移動,それら変動への世界各国・地域で様々な対応等々が急展開している。そして,それらはイスラームと結び付けて語られることが一般的で,子どもたちを含め社会的な関心は極めて高い。では,地理教育は,イスラームをどのように認識し,地理授業実践したらよいのであろうか。

 今回の講座は,イスラームのフィールド研究を行っている地理学者である内藤氏と地理教育実践者の荒井氏とのコラボレーションを契機に,今後の世界地誌学習の方向性を模索することを目的としている。

 講演をお願いした内藤氏は,ヨーロッパにおけるムスリム移民の研究,とりわけヨーロッパ在住ムスリム移民および西欧とイスラームの衝突を抑止するための研究・著作を中心に発表されている。地理学だけではなく社会学者,国際政治学者としても著名であることから,学際的な視座から世界地誌学習を再考することが期待される。

 提案をお願いした荒井氏は,ムスリムの日常生活の教材化を通しイスラームへの偏見の除去を目指す授業を実践をされている。イスラームへの誤解が渦巻く現在の状況下この取り組みは重要であり,「地理学習におけるイスラーム世界の学習のあり方」の提案は,「偏見」「共感」「寛容」などのテーマを地理教育でどのように扱うかを実践的に考えることにつながる。この公開講座を契機として,学校現場での斬新な教育実践の取り組みを期待したい。 
問い合わせ 田部俊充(日本女子大学)
E-Mail:tabe@fc.jwu.ac.jp
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