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2021年5月11日

広がるジェンダーレス制服=識者「選択肢増やして」

 学校の制服に、性別によって服装を強制されない「ジェンダーレス化」の動きが広がっている。この春から女子制服にスラックスを採用した学校も多いが、男子用のスカートは周囲の視線を気にする意見が根強く、利用例はほとんどないようだ。誰もが気兼ねなく着られる制服とは一体どんなものなのだろうか。
 兵庫県姫路市の市立山陽中学校では、今年度の新入生からブレザーとスラックスを男女の標準制服とし、希望者はスカートを選べるようにした。スカートにした女子生徒がやや多かったが、スラックスも動きやすさや脚を見せない安心感に優れ、どちらも自然に受け入れられているという。長谷川貴久校長は「学校は社会の縮図。時代や環境の変化を踏まえ、男女分け隔てなく着られる制服を考えた」と話す。
 開発にいち早く手を付けたのは、岡山市の学生服メーカー「トンボ」だ。文部科学省が性同一性障害の生徒らへの配慮や相談体制を充実するよう全国の学校に通知した2015年ごろから、制服のデザイン変更に関する相談が増えたという。特に、女子の体形に合わせたスラックスは、全国で約1000校が採用するヒット作となった。
 一方、男子用スカートは、性的少数者団体から「カミングアウトの強制につながる」「はきたくてもはけない」との意見があり、商品化に至っていない。同社デザイナーの奥野あゆみさんは「男子向けのスカートも個別に注文があれば対応できる。性的少数者を置き去りにせず、憧れも損なわない制服作りを心掛けている」と語った。
 早稲田大の森山至貴准教授(社会学)は「男子用、女子用と制服が押し付けられなくなったことは重要な一歩だが、これがゴールではない」と指摘。「2種類だけの制服を振り分けようとすれば、生徒の生き方を制限することにつながる」と話す。
 その上で、今後、中性的なデザインの制服を加えて選択肢をさらに増やすことを提案。「そうすれば、生徒それぞれが心や体の性別から離れて、自分に合った制服を選べるようになるだろう」と語った。

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