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2019年10月9日

◎源氏物語、5冊目「青表紙本」=藤原定家が校訂―京都

 三河吉田藩主大河内家に伝えられてきた写本が、鎌倉時代の歌人、藤原定家(1162~1241年)が校訂した源氏物語の「青表紙本」と呼ばれる1冊だったことが8日、公益財団法人冷泉家時雨亭文庫(京都市)の調査で分かった。
 源氏物語は全体で54冊あり、青表紙本は4冊が見つかっている。今回確認されたのは5冊目の「若紫(わかむらさき)」で、光源氏が後の妻となる紫の上と出会う様子など重要な場面が描かれている。
 源氏物語は紫式部が記した原本が残っておらず、多くの写本が伝えられてきた。定家が校訂した源氏物語は表紙が青かったことから青表紙本と呼ばれ、現在読まれているものの基準とされている。
 これまでに確認された青表紙本は「花散里(はなちるさと)」や「柏木(かしわぎ)」など4冊で、いずれも国の重要文化財に指定されている。
 大河内家に代々伝わる写本を同文庫が鑑定したところ、紙が平安・鎌倉時代の手法ですかれたものだったことが判明。題字や本文の筆跡も他の4冊と一致したことなどから、同文庫は藤原定家が校訂した写本と結論付けた。 
 今回確認された「若紫」は、縦21.9センチ、横14.3センチ。側近が書き写した文に定家が目を通し、書き加えたとみられる箇所もあるという。
 源氏物語研究者で京都先端科学大の山本淳子教授(平安文学)は「若紫の巻を定家本にさかのぼれることは研究上、大変意味がある」と話した。

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