東書Eネットロゴ

  • 東書Eネットへ登録する
  • 東書EネットIDでログイン

ページTOPへ

前のニュース

次のニュース

2018年12月6日

◎鉄コンクリーションの形成解明=太古の火星知る手掛かりに―名古屋大など

 地球と火星の両方で見つかっている球状の粒「鉄コンクリーション」について、名古屋大学博物館の吉田英一教授(環境地質学)や高知大などの研究グループが形成のメカニズムを明らかにした。太古の火星の環境の変遷を知る手掛かりになるという。論文は6日、米科学誌サイエンス・アドバンシーズ電子版に掲載された。
 鉄コンクリーションは直径数ミリ~数センチの粒で、米国やモンゴルの砂漠で発見。酸化鉄の殻に覆われ、内部は砂が詰まっている。火星でも米航空宇宙局(NASA)がよく似た形状の粒を探査車で確認。いずれも形成過程は謎とされてきた。
 吉田教授はX線顕微鏡で地層を解析。その結果、自然界に存在する炭酸カルシウムが酸性の地下水と中和して溶解、地下水に含まれる鉄分が球状の粒を覆って鉄コンクリーションが形成されることが確認された。火星でも同様の反応を経て生まれた可能性があるという。
 火星は約40億~37億年前、二酸化炭素の厚い大気が存在し、温暖湿潤な環境だったと考えられているが、表層に炭酸塩岩がほとんど存在しないのも謎の一つ。今回の発見は、酸性の流体が火星表面を覆っていたとする学説と符合し、炭酸塩岩が溶解した結果だと研究グループは考えている。
 NASAは2020年に新たな火星探査機を打ち上げる計画。吉田教授は「持ち帰られた鉱物から火星の炭素の由来を調べたい」と話している。

教育文化ニュース一覧に戻る

前のニュース

次のニュース