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2018年10月10日

◎南海トラフの巨大地震断層、初掘削へ=探査船「ちきゅう」出港

 南海トラフの巨大地震を引き起こすプレート境界断層を初めて掘削するため、海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」(約5万7000トン)が10日午前、静岡市・清水港を出港した。紀伊半島沖で海底下約5200メートルまで掘削し、岩石を採取・分析するとともに圧力などを観測。巨大地震の発生メカニズムを詳しく解明し、次の発生時期の予測精度向上を目指す。
 ちきゅうによる紀伊半島沖の南海トラフ掘削は2007年度に始まり、15地点で多数掘削した長さを合計すると約34キロになる。今回の掘削地点は和歌山県新宮市沖約75キロで、水深1939メートル。過去に海底下を3058.5メートルまで掘削しており、来年3月までにさらに約2200メートル堀り進め、プレート境界断層に到達する。
 海洋機構の倉本真一・地球深部探査センター長は「紀伊半島沖は巨大地震の発生帯が世界で一番浅い所にあるが、掘削は非常に難しい。これまで11年かけて困難に打ち勝つ技術を開発し、経験を積んだ」と話した。
 南海トラフでは陸側プレートの下に海側プレートが沈み込み、陸側プレートが引きずり込まれている。このひずみが蓄積して限界に達すると、陸側プレートが元に戻ろうとして境界が一気に滑り、巨大な地震と津波が起きる。
 南海トラフで巨大地震が前回起きたのは、1944年の東南海地震と46年の南海地震。100~200年ごとに繰り返す間隔から、政府の地震調査委員会は今後30年以内にマグニチュード8~9級の地震が起きる確率は70~80%としている。今回の掘削とその後の観測でひずみがどこまで蓄積しているか分かれば、予測精度が上がると期待される。

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