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2018年9月14日

◎うま味成分で「食害」察知=植物の防御、仕組み解明―埼玉大など

 植物が、葉を虫に食べられるなどして傷つけられた際、うま味成分の「グルタミン酸」を使い、その情報を全身に伝えていることが、埼玉大などの研究で分かった。「食害」を察知した植物は虫が嫌がる成分を体内で合成しており、研究チームは新たな農薬開発などにつながると期待している。論文は14日、米科学誌サイエンス電子版に掲載された。
 植物は葉を食べられたり、はさみで切られたりすると、その情報が短時間で他の葉に伝わることが知られているが、動物のような神経はなく、情報伝達の仕組みはよく分かっていなかった。
 埼玉大の豊田正嗣准教授らは、細胞内のカルシウムイオンに着目。モデル植物のシロイヌナズナを使い、葉が虫に食べられた時のカルシウムイオンの濃度変化を観察した。
 その結果、葉が食べられた直後に、付近の細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇。わずかな時間で、養分を運ぶ師管を通じて他の葉の細胞でもイオン濃度が上昇し、虫が嫌がるジャスモン酸の合成が始まった。師管には、グルタミン酸と結合するとカルシウムイオンの濃度を上昇させる受容体があることが分かった。
 食べられた葉では、傷ついた細胞からグルタミン酸が流出することも判明。これがカルシウムイオン濃度を上昇させ、師管を通じて離れた部位に傷害を知らせるきっかけになっていた。

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