• 東書Eネットへ登録する
  • 東書EネットIDでログイン

ページTOPへ

前のニュース

次のニュース

2017年12月7日

◎自立支援「自治体で展開を」=ふるさと納税活用も―タイガーマスク運動

 全国の児童養護施設などに、「伊達直人」を名乗る匿名の人物から相次いでランドセルが届いた「タイガーマスク運動」。先駆けとなった前橋市の会社員河村正剛さん(44)は1年前に正体を明かした後も、施設を退所する子どもたちへの支援を訴え続けている。同市では自立支援事業がふるさと納税で制度化され、行政を巻き込んだ取り組みに育った。河村さんは「他の自治体にも広げ、横の展開を図りたい」と語る。
 幼い頃に母親と死別した河村さんは、ランドセルがなく手提げ袋で小学校に通った。高校時代は働きながら1人で生活。卒業して社会に出た時は生活基盤が不安定で、「大変だった」と振り返る。苦労を知る分、施設を出た後の自立支援に強い思い入れがあった。
 河村さんは1998年から児童養護施設にランドセルやお金を寄付。孤児院を支援する覆面レスラーの活躍を描いた漫画「タイガーマスク」を読み、2010年のクリスマスに主人公の名でランドセルを届けた。
 昨年12月7日に正体を明かしてからは、群馬県内の自治体に支援を訴えている。山本龍前橋市長が理解を示し、市は今年3月、ふるさと納税の寄付金用途に「タイガーマスク運動支援事業」を追加。市内の施設退所予定者を対象に、生活用品を準備する支度金や運転免許の取得費に充てられる。
 市によると、支援事業には11月末で180件、計約1800万円が集まった。返礼品を辞退する人もおり、担当者は「ふるさと納税で地域の課題を解決する仕組みが全国に広がれば」と期待する。
 河村さんは「まだゴールではない。支援を受けられるかどうかで進路の幅も変わってくる」と話し、自治体間でばらつきが出ないよう訴える。制度化に前向きな自治体も複数あり「ゆっくりではあるが、一歩ずつ」と決意を新たにしている。

教育文化ニュース一覧に戻る

前のニュース

次のニュース