[本文より]2002年度から実施された学習指導要領での評価は,相対評価から絶対評価へと変わった。全国の各学校で,2001年度から絶対評価についての研究を行ってきているものと思われる。1学期の終わりに通知票を作成する際,絶対評価をどう行うかで悩まれた先生方も多いのではないだろうか。絶対評価では,個々の生徒の学習実態について,これまで以上に緻密な把握が求められる。また,指導者である教師自身の教育観,数学観の豊かさが問われる。評価を行う上での工夫として,観点別の評価問題を用意して,ペーパーテストで点数化して合計点で評価を出したり,単元ごとに観点別のABC評価を行い,そのABCを学期末に点数化して合計するなどして,評定を出す方法があげられる。
山梨大学教授,附属中学校教諭 吉川行雄,清水宏幸