[地図情報]歴史的分野で地図帳を活用するポイント
高田孝雄(東京都文京区立第一中学校教諭)
中学校社会-教室の窓(平成18年度教科書特集号)より
東京書籍2005年5月発行
[本文より]
歴史学習に意欲をもたせるために,歴史的事象と学習者との関係性を意識させることは有効な方法の一つであり,それは現在の地域環境との関係性でもいえることではないだろうか。一方で「地図帳は地理の学習教材」という固定した観念が教師の側にはないだろうか。しかし学習指導要領では,地理学習と歴史学習の関連(各分野の「内容の取り扱い」)が示されていて,両分野の学習においても,時間的・空間的背景をふまえさせることで,より多面的・多角的な思考ができるようになるであろう。今回の地図帳にはそのような主題図が福岡,大阪をはじめ多く取り入れられている。以下,その可能性を,p.89~91「東京都の拡大図と主題図」(江戸から東京への移り変わり)を例として考えてみたい。
東京都文京区立第一中学校教諭 高田孝雄