この連載では,特別支援教育の視点や指導の工夫と同時に,通常学級で実施できるユニバーサルデザイン(以下UD)の工夫についても考えて行きたいと思います。
UDとは「できるだけ多くの人が利用可能なデザイン」が基本的な考えであり,道路での目の見えない人のための点字ブロックや,日本に来る外国の人向けに公共施設の案内に文字だけではなく絵文字を用いるなど,対象とする人のニーズを想定し,より多くの人にアクセスしやすい工夫が行われています。学校においては,施設全体や設備などのハード面に加え,授業のカリキュラム構成を含む指導に関するソフト面でこうした配慮を取り入れていくことが求められています。
神戸山手短期大学准教授 村上加代子