ニューサポートNO.3中学社会・地図 1996年4月発行より。近・現代史における韓国・朝鮮を取り扱う授業で,問題点の一つとしてあげられているのが,授業内容が暴露・告発型のものになりやすいとのことであった。目良誠二郎氏は「私が一番反省した点は何かといいますと,脱亜入欧的な日本近代のアジアに対する醜い所業を指摘する際に,(……中略……)それこそ私は朝鮮人や中国人のような顔をしてこれでもか,これでもかと,わが近代日本の父祖たちの所業を告発しているように,生徒たち(少なくともその一部)には見えていたのではないかと思うと,身の置き所がないような恥ずかしさに襲われました」(『自国史を越えた歴史教育』より)
東京学芸大学附属小金井中学校教諭 平田博嗣