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「確かな学力」と「生きる力」

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公開日:2004年04月12日
「確かな学力」と「生きる力」

巻頭論:「確かな学力」と「生きる力」

安彦忠彦(あびこただひこ・早稲田大学教授)

中学校社会-教室の窓No.1(創刊号)

東京書籍2004年3月発行



[本文より]

平成16年度から学習指導要領が一部改訂されるが,それは決して方針や原則の変更ではなく,従来の方針の一層の周知徹底をめざしてのことである。この点は疑いようがないことであり,もし疑う人がいるならば,その責めはその人が負うことになろう。なぜ従来の方針や原則が変わらないのに部分改訂を行うのか。これにはいくつかの要因がからんでいる。とくに大きな要因と考えられるものの一つは,関係省庁の決定よりも内閣府の決定が先行し,優先されるため,外から見ると行政府の方針や原則が揺れて見えることがある,ということである。この事態について多くの人,とくにジャーナリズムが注意を喚起すべきなのに,ほとんど誰もこの点を論じないことは残念である。

早稲田大学教授 安彦忠彦

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