ことばとことばのつなぎ方に関わる約束事である「文法」体系の織りなす美について簡単に触れながら,文法教育の場はその体系と美の感動を伝える場であってほしいと述べている。
[本文より]・・・ことばは,人が長い年月をかけて,微調整を重ねて作ってきた「約束事」の集積である。「文法」は,その中でもことばとことばのつなぎ方に関わる「約束事」である。時代の経過と共に不要になった「約束事」は手放し,改めて必要となった「約束事」を加え,全体の調和をはかりながら均衡をもった体系を得る。・・・
愛知教育大学助教授 矢島正浩