東書Eネット

東書Eネット

[巻頭言]目と口と耳が一体となって(科学者の視点から)

  • 国語
  • 指導資料
公開日:2005年04月20日
[巻頭言]目と口と耳が一体となって(科学者の視点から)



[本文より]

私は,小学校から高校を出るまで,国語と英語の教科書は声を出して読んでいた。勉強部屋で居眠りをしていないことを家族に示すためで,単なるアリバイ工作に過ぎなかったのだが,それが私の言葉への感覚を育んだのではないかと思っている。というのも,兄や姉がこっそり聞いているという気持ちがあったから,いかにも聞かせるように読む癖が身についてしまったのだ。どこで切れるかわからない長い文章では息継ぎの場所を探すために文意を読みとらねばならないし,主語と述語が遠く離れていると中間の文章は語調を変える必要がある。いくつも修飾詞がついていると同じ語調で続けねばならないし,対話の文章があればそれに応じた口振りを真似する。一本調子ではなく,作者の主張や感情に入り込んで読み上げていた。それによって,いつの間にか,良い文章とはどういうものかが刷り込まれたような気がする。


早稲田大学国際教養学部教授 池内了

資料ファイル

PDFファイル・1ページ

  • PDF

    PDF

    pdf/879.8KB

非会員の方は公開から一年を超えた資料は閲覧出来ません。会員登録をすると、全期間の資料を閲覧できます。

戻る

おすすめの資料