本年4月より全面実施となった新学習指導要領では、「確かな学力」、「豊かな心」と並んで「体力の向上など健やかな心身の育成」に関する指導の調和と充実をめざし、学校健康教育の中核である保健学習においては、ヘルスプロモーションの考え方を重視するとともに、総則第一の3「体育・健康に関する指導」において、発達段階を重視すること、安全や食に関する指導を充実することが求められている。それでは、保健の学力は、どのような現状にあるか。「平成22年度保健学習推進委員会報告書」を元に、保健学習の推進上の課題について、中学生に関連する調査結果の概要を紹介する。
東京女子体育大学教授 戸田芳雄